正味な話、糖質制限ダイエットにはどれだけの実力があるのか?
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ネットを見ると、「1週間で3キロ痩せた!」や「1カ月で10キロ減量!」みたいな体験談がならぶ糖質制限ダイエット。しかし、実際のところ、どれだけのダイエット効果があるのか?ってのは、イマイチわからないところです。
1年の追跡調査でわかった糖質制限の実力は?
そんなわけで、今回は2014年9月に出たテュレーン大学の論文(1)を見てみましょう。148人の肥満患者を対象に、低炭水化物ダイエットと低脂肪ダイエットの効果をくらべた最新の研究であります。
これまでも似たような研究はあったんですが、この実験には、
- 調査期間が長い(1年)
- 実験の参加者が健康体(いままでは糖尿病を対象にすることが多かった)
- 途中でダイエットをやめた人が少ない(参加者の8割が最後までやり遂げた)
といったメリットがありまして、なかなか信頼度が高い内容になってるんですな。
具体的にどんな実験だったかと言いますと、
- 低炭水化物グループ:1日の糖質を40グラム以下におさえる。
- 低脂肪グループ:脂肪の摂取量を1日の総カロリーの3割以下にする。
といった感じ。どちらのグループもカロリー制限は指示されず、定期的に栄養士と面接して進行度をチェックした模様。ただし、現実には「1日の糖質を40グラム以下」って基準を守れた参加者は少なく、たいていは1日120グラムの糖質を摂ってたらしい。つまり、スーパー糖質制限ではなく、マイルドな糖質制限ダイエットだったわけですね。
で、1年後の結果は、
- 低炭水化物グループ:体重5.3kg減/コレステロール=HDLは改善・LDLは変化なし
- 低脂肪グループ:体重1.8kg減/コレステロール=HDL・LDLともに変化なし
といった感じ。体重と善玉コレステロールに関しては糖質制限の勝利であります。ちなみに、実験を始めた直後は、低炭水化物ダイエットのほうがウエストサイズの減り方が大きかったものの、1年が過ぎたらどちらも同じぐらいのサイズに落ち着いたそうな。
まとめ
そんなわけで、1年におよぶ糖質制限ダイエットの調査を見てみました。「1年もやって5キロちょいしか減らないのか…」って感想もあるかもですが、ちゃんと長期研究で効果が確認された減量法が他には少ないのも確かであります。
個人的には、糖質制限ダイエットの理屈はかなり怪しいと思ってますが、それでもこれだけ効果があれば十分ではないかと思う次第です。