SNSにはリア充ネタよりも平凡な話題を投稿したほうが幸せになれる
フェイスブックなんかを見てますと、「パーティに参加した!」やら「超美味い店に行った!」といったリア充ネタを投下しまくる人がいる一方で、「お茶が安かった」や「雨がすごい」といった平凡な投稿ばかりする人もいたりします。
正味な話「どっちのタイプが幸せなのかな〜」などと思ってたところに出てきたのが、「幸せはいつもちょっと先にある」で有名なダニエル・ギルバートの論文(1)であります。
これは、68人を対象にした実験でして、彼らを2つのグループにわけて以下の作業をやってもらったんですね。
- 超おもしろい動画を見る
- つまらない動画を見る
で、そのあとみんなで動画の感想を言い合ってもらったところ、つまらない動画を見たグループのほうが会話が弾んじゃって、超おもしろい動画を見たほうは仲間はずれにされたような気分になったんだそうな。
研究者いわく、
わたしたちは、驚くような体験をつねに探している。たとえば、珍しいワインを飲んだ、変わった国へ旅行した、スカイダイビングをした、有名人と握手をしたなどだ。しかし、これらの体験には、本当に価値があるのだろうか?(中略)
驚くような体験は、その瞬間だけは楽しいものの、長期的にはわたしたちの社会関係を悪化させてしまう。すべての被験者たちは、優れた体験をすれば会話の中心人物になれると予想した。しかし、それは間違いだ。「並外れた体験」とは、すなわち「他人とは違う」ことを意味する。ところが、通常のコミュニケーションは、お互いの共通点をベースに進むからだ。
とのこと。わたしの経験から言っても、「タイで変な祭りを見てきたよ!」みたいなネタは意外と盛り上がらず、「おにぎりの具は何がベストか?」みたいな話題のほうが、確実に会話が転がりやすい印象がありまして、この研究結果にも納得であります。
そんなわけで、他人に体験談を話すときは、「どれだけ凄い話か」よりも「どれだけ互いに共通点がある話か」って基準で選ぶのが吉。「この話は盛り上がるぞ〜」みたいな直感は、あんまりアテにしちゃいけないみたいっすね。