この狩猟採集民がすごい!2016年版
https://yuchrszk.blogspot.com/2016/07/2016.html?m=0
当ブログでは、よく狩猟採集民たちのデータを参考にしつつ、適切なライフスタイルについて考えております。なにせ多くの研究では、狩猟採集民は先進国の住民よりも健康的で、糖尿病や肥満、心臓病、がん、ニキビといった現代病の発症率がやたら低いことがわかってるんですな(1)。
さらに近年の研究(2)によれば、
- やたら美肌が多い
- 歯並びがとても良い
- 顔立ちがハッキリしている
- ほどよく腹筋が割れている(バキバキじゃなくて、うっすら腹筋が見えるぐらい)
といった状態を自然にキープできてるそうな。健康状態が良いのはもちろん、見た目も良かったりするわけですね。
そんなわけで以下は、いろんな狩猟採集民たちのライフスタイルをざっくりまとめていく、非常にマニアックなエントリになっております。 需要があるんだろうか(笑)
キタバ族
- 住んでるとこ:パプアニューギニアのキタバ島。
- ポイント:いまの地球上で、もっとも旧石器時代のライフスタイルに近い食生活を維持。園芸作物も育ててたりする。
- 健康状態:激しく良好。男性はナチュラルにマッチョ。肥満、認知症、脳卒中、糖尿病はゼロで、現代病の兆候すらみられない。肌荒れすらないレベル。ただし、マラリアのせいで乳幼児死亡率はかなり高め。あと、高齢者は意外とタバコを吸ったりする。
- 食生活:総カロリーの70%が炭水化物。残り10%がタンパク質、20%が脂肪。主食は根菜類とフルーツ。タンパク源は魚がメイン。
ハッツァ族
参照 CNN
- 住んでるとこ:タンザニア
- ポイント:キタバほどではないものの、かなり初期の人類に近い暮らしを送っている。男は獣を狩り、女は根菜などを集めて暮らす、ザ・狩猟採集民。
- 健康状態:肥満、認知症、脳卒中、糖尿病はゼロで、現代病の発症率はかなり低め。ただし、近年では先進国との接触も多く、伝統食から離れた場合は体調を崩すケースも。感染症にかかる確率はほかの部族より低い。
- 食生活:総カロリーの48%は動物の肉で、52%が植物。主食は根菜類とフルーツ。肉、ハチミツ、バオバブ、ベリー類が主食。
サン人
参照 http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/0002870372902992
- 住んでるとこ:ボツワナ、ナミビア、ジンバブエなど
- ポイント:いわゆるブッシュマン。有名なわりに研究が進んでない。
- 健康状態:現代病の発症率はかなり低め。血圧は生涯をとおしてかなり低いが、感染症の死亡率が高い。体脂肪が少なくて筋肉が多いボクサー体型が多い。
- 食生活:総カロリーの31%は動物の肉で、69%が植物。主食は根菜類とフルーツ。モンゴンゴ(ナッツの一種)が主食。
ヒヴィ人
参照 Hiwi people
- 住んでるとこ:ベネズエラやコロンビア
- ポイント:洋服を着たりしていて、そこそこ近代化している部族。全体の5%ぐらいは雑貨屋で買った加工食品を食べてたりする。
- 健康状態:現代病の発症率はかなり低め。ただし他の部族にくらべると栄養状態は悪く、やせ型のケースが多い。
- 食生活:総カロリーの75%が動物の肉で、25%が植物。カピバラや鹿の肉が主食。糖質はハチミツやフルーツからとる。
アチェ人
- 住んでるとこ:パラグアイ
- ポイント:ヒヴィ人と同じく洋服を着たりしていて、まずまずの近代化が進んでいる部族。町の雑貨屋まで出かけて。意外とお菓子やスナックを買ってたりする。
- 健康状態:現代病の発症率はかなり低め。ヒヴィ人よりは栄養状態がよいものの、共同生活を離れて先進国の食事に触れると、いっきに肥満が増えたりする。
- 食生活:全体の食事の78%が動物の肉、8%がハチミツ、残り14%がフルーツなど。
まとめ
というわけで、いろんな狩猟採集民の暮らしをみてみました。ここから学べることをざっくりまとめると、
- 三大栄養素のバランスはかなりバラバラ
- とりあえずベジタリアンはいない
- 植物を食べない部族もいない
- 精製された植物油は誰も使わない
- 精製された砂糖は、一部の部族が少量だけ摂取している
- 加工食品は、食べるにしても全体の5%以下
- 毎日、マイルドな運動をしている(18,000歩ぐらい)
みたいな感じ。それぞれの食生活にはかなりの開きがあるんですが、そこからおおまかな共通点を抜き出して参考にするのがよさげ。ほどよく取り入れていきたいもんです。