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「カルノシン」のアンチエイジング効果がやっぱり凄そうな件について

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カルノシンのアンチエイジングが凄いかも!」って実験データ(1)がおもしろかったんでメモ。


カルノシンは2つのアミノ酸がくっついた成分で、動物の筋肉なんかにたくさん入っております。昔から疲労回復に使われてきたんですが、ここ数年はいろいろと研究が進んでまして、

  • 酸化をふせぐ効果がすごい!(2)
  • 心臓病の予防にもなる!(3)
  • 統合失調症をよくする作用も!(4)

みたいなデータがガンガン出てきたんですよ。実のところ、ここまでカルノシンが効くメカニズムはまだよくわかってないんですが、かなりおもしろい成分なのは確実なんですな。




で、新たに出たのはウィーン医科大の論文で、31名の男女を対象にしたもの。みんなBMIが31オーバーのぽっちゃりさんで、糖尿病ではないものの、やや発症リスクが高そうな人を選んだらしい。


実験では参加者を半分にわけて、1つのグループだけが1日2グラムずつのカルノシンを服用。12週間の経過をチェックしたところ、カルノシンを飲んだグループは、

  • 安静時のインスリンが大幅に減少(1リッターあたり4.3 vs. 1.1ミリユニット)
  • 体のなかの糖質を処理する能力がガッツリ改善
  • 老化を進める物質であるAGEsとALEsの量が減少
  • ただし、血圧やコレステロール値などには変化がなかった

って感じだったそうな。言うまでもなく糖代謝とAGEsは老化に深くかかわってまして、近ごろはアルツハイマーとの関連も疑われてたりします。それがハッキリと改善したんだから、なかなか期待が持てる結果じゃないでしょうか。


また、過去のデータ(5)を見ても、カルノシンに高い抗酸化力があるのも確かなところ。このへんの機能が、おそらくはAGEsとALEsの生成をブロックして、ひいては糖の代謝にも影響していくんだろうなーという感じです。


というか、実はわたしも2年前には愛用してたんですが、

  • ちゃんと肉を食えば、必要なだけのカルノシンは普通に補充できるはず
  • 加工食品とカロリーオーバーな暮らしをひかえれば、そうそう糖代謝やAGEsの問題は起きない

って考え方にシフトしたので、いまでは使わなくなっております。実際、たまにやってるAGEsテストでも数字が安値安定してまして、まぁ普段の食事で十分に対策はできてるのかな、と。


とはいえ、ここ数年のカルノシンに関するデータの充実ぶりも間違いないんで、以下のような方は使ってもよさそうです。

  • メタボな人全般
  • インスリン抵抗性に問題がありそうな人
  • 糖質をガッツリ食べることが多い人

 わたしも、もうちょい年を取ったら再びカルノシンの導入を考えてみるかもしれません。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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