朝食抜きでカラダを壊す人と壊さない人の違いとは?
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「朝食は食べるべき?」って論争は、いまもいろいろ続いております。なんせ「朝食を抜いても問題し!」って実験データがあるいっぽうで、観察研究では「朝食を抜くと健康にダメージが!」って結果も出てたりして、よくわからんのですね。
一説には「朝食を食べる人のほうが健康意識が高いからじゃない?」って説もありますが、データが食い違う理由にはついてはまだまだ謎が多かったりします。
といったところで近ごろ出た論文(1)は、朝食問題について新たな角度から攻めこんでいておもしろいです。どうやら、朝食抜きでダメージを受ける人と受けない人がいるっぽいんですな。
これはコロラド大学 の実験で、肥満の女性35名を対象にしたもの。まずは、みんなの食事の習慣を調べて、
- 普段は朝食を食べないグループ
- いつも朝食を食べてるグループ
の2つに分類。そのうえで、さらに以下の4パターンの食事を実践してもらったんですね。
- 普段は朝食を食べないグループが、朝食を食べる
- いつも朝食を食べてるグループが、朝食を食べる
- 普段は朝食を食べないグループが、朝食を食べない
- いつも朝食を食べてるグループが、朝食を食べない
で、その後の空腹感やインスリンなどをチェックしたところ、以下のグラフのようになりました。
以上の結果をざっくりまとめると、
- いつも朝食を食べてる人が朝食を抜くと、1日の空腹感が激しくあがる!(これは当たり前)
- が、普段は朝食を食べない人が朝食を食べても、1日の空腹感はアップする!(ちょっと意外)
- しかし、いつもどおりの食事パターン守った場合は特に変化はない
みたいな感じ。別の要素についても同じで、
- いつも朝食を食べてる人が朝食を抜くと、インスリンや脂肪酸の数値があがる!
- 普段は朝食を食べない人が朝食を食べると、インスリンや脂肪酸の数値があがる!
って結果になっております。つまり、
- 朝食抜きが体に悪いかどうかは、これまでの食事パターンに左右される!
って話ですね。なんでこういった現象が起きるのかは不明ですが、朝食は体内時計のリズムを決める要素のひとつなんで、そのへんの影響が大きいのかもしれんですな。
というわけで、このデータを現実の暮らしに活かすならば、
- いったん決めた食事パターンは守りぬくべし!
ってことでしょうか。逆に、朝食を食べたり食べなかったりといった暮らしを数日単位でくり返すと、長期的には代謝や健康レベルに影響が出ちゃう可能性も大。
なので、朝食を食べないと力が出ない!という方は食べ続ければいいし、わたしのように子どもの頃から朝食をほとんど食べてこなかった人は、今後も同じパターンでやっていけばよさげ。要は一貫性が大事というお話でした。