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ヤクルトを飲んだら遺伝子レベルでストレスが減ったらしいぞ

Yalrut

 

当ブログでは、プロバイオティクスの効能についていろいろ書いてまして、

 

 

といったデータを取り上げてまいりました。まだまだ新しい分野なのでデータが不足してますが、なかなかおもしろい事例がそろいつつあるなーという印象。

 

 

で、新しく出た論文(1)では、「プロバイオティクスでテスト前の不安が減った!」っていうおもしろい結果が出ておりました。

 

 

これは徳島大学の実験で、49名の学生を対象にしたもの。みんな国家試験を目前にひかえてまして、ストレスがたまってる状態の学生だけを選んだらしい。

 

 

実験では、まず参加者を2つのグループに分類。

 

  1. ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株の入った牛乳を飲む
  2. 普通の牛乳を飲む

 

そのまま8週間ほど毎日飲み続けてもらったそうな。ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株は乳酸菌の一種で、いわゆるヤクルト菌のことです。

 



その後、2種類のテストで不安レベルをチェックし、ついでにストレスホルモン(コルチゾール)の数値も調べたところ、ヤクルト菌を飲んだグループは、

 

  • 主観的な不安の感覚には、めだった改善がみられなかった
  • ただし、主観的なストレスは改善がみられた
  • コルチゾールのレベルも下がっていた
  • ストレスに関する遺伝子の活動が低下していた

 

みたいな感じ。主観的な不安のレベルは同じなんだけど、カラダのストレス反応はあきらかにやわらいでいたらしい。というか、遺伝子の活動にまで違いが出たってのは結構ビックリですな。

 

 

ただし、おもしろいもんで、その後で行われたテストの成績については、両グループとも同じぐらいだったとのこと。ストレスが減ったからといって、テストのパフォーマンスまで上がるわけじゃないのかもですな。

 

 

また、この実験では、ヤクルト菌の摂取を止めたら2週間でストレスレベルがもとにもどったらしいんで、メリットを得るには飲み続けなきゃいけなさそう。このへんも判断が難しいところではあります。

 

 

いずれにせよ、132人を対象にした2007年の実験(2)でも「ヤクルト菌で気分が改善したよ!」って結果が出てまして、シロタ株にはなにかとメリットがありそうな感じです。気になる方は、ヤクルトでもジョアでも、お好きなものを試してみてくださいませ。

 

 

ちなみに、わたしの体質には「Probiotic-3」がベストなようなんで、あらたにヤクルト系を試すまでにはいかないかなぁ。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。