メンタルの改善に効く!かもしれない腸内細菌サプリ「ジャロードフィラスEPS」
ここんとこ、「ジャロードフィラスEPS」って腸内細菌サプリを試しておりました。「症状別プロバイオティクスの選び方」でもちらっと書いたとおり、「メンタルの改善に効くんじゃない?」と考えられてるプロバイオティクスであります。
なんで腸が悪いとメンタルが悪化するの?って仕組みについては「腸と鬱の地獄サイクル」をご参照ください。ざっくり言えば、お腹を壊すと体が炎症を起こして脳の機能が低下するという話です。
逆に腸内細菌のサプリでメンタルが改善する理由に関しては、いくつかのヒトと動物実験で、以下のメカニズムが仮説として上がっております。
- 善玉菌と病原体は、つねに腸のなかで縄張り争いをしている。そのため、腸内細菌サプリを送り込むことで病原体をはじき出すことができる。
- 腸内の免疫システムが修復されるので、炎症を起こすサイトカインの量が減る。
- 腸と脳は迷走神経を通してつながっているので、お腹から送り出される信号が改善して神経レベルで頭の機能が改善する。
いろいろありますが、とにかく腸と脳はつながってるんで、プロバイオティクスでメンタルが改善してもおかしくはないかなーという感じ。
で、いろんな腸内細菌があるなかで、特に「メンタルに効くんじゃない?」と言われるのが Lactobacillus helveticusとBifidobacterium longnumの2つなんですね。どっちも腸の細胞の炎症を鎮める効果が認められてまして、上に並べた条件をすべて満たしてるんですよ。
といったところで参考になるのが、2010年に行われた実験データ(1)。これは55名の健康な男女を対象にした研究で、全員に1カ月ほど上のプロバイオティクスを飲み続けてもらったんですね。その結果は、以下のグラフのようになりました。
ざっくり計算すると、
- 体の症状(心の不調が腰痛とかを起こすケース)が32%改善
- 気持ちがへこんでしまう状態が25%改善
- 怒りや敵意の感情が27%減少
といった違いになっております。かなりハッキリした差ですねぇ。こういう話が出てきたのはここ数年なんで、今後「やっぱりムダでした!」って結論が出る可能性もありますが、やっぱ面白い分野だなーと思う次第です。
と、 前置きが長くなりましたが、「ジャロードフィラスEPS」は実験で使われた2種類の腸内細菌が大量に入ったサプリ。わりと昔から評価が高いプロバイオティクスのひとつかと思います。
カプセルはシート状になってまして、わりと保存状態もよさそうな感じ。1カ月ほど飲んでみたところでは、「うーん、メンタルが良くなったかはわからないけど、少なくともお腹の調子はいいな…」ぐらいの感想であります。
まぁ、わたしはここ数年でだいぶ不安やネガティブ思考が改善してますんで、もともと効果が出にくいんだろうなとは思います。お腹の調子が良くなるほどプロバイオティクスの作用は薄れるってデータも出たばっかりですしね。
いまのところ個人的な印象としては、
- メンタルの調子がいまいちな人は、まずは認知行動療法を自分でやってみる
- ついでにプロバイオティクスを併用すると、認知行動療法の効果があがるかも…
ぐらいの感じで使ってみるのがよさそうであります。ご参考までに。