運動はしすぎもしなさすぎもよくないので、エクササイズの「適量」を見分ける方法を並べてみましょう
当ブログでは、よく「エクササイズのしすぎは怖いよー」みたいな話を書いてますが、かといってオーバーワークを恐れすぎてゆるい運動になってしまうのも困り者であります。おクスリも運動も適量を守るのが大事。
「でも、その適量ってどう判断すればいいの?」みたいな話になるわけですが、とりあえずいくつかのガイドラインをまとめておきますんご参考までに。
1.なにはともあれ「RPE」を使う
もっとも使い勝手がいいのは「RPE」でしょう。
RPEは 「主観的な疲労率(rate of perceived exertion)」の略称で、簡単に言えば「自分がどれだけ疲れているかを自分でどう思うか」ということです。
あくまで主観的な感覚なんですが、意外なほど適切な運動量を判断できるんですね。くわしくは以下のエントリをどうぞ。
RPEが10までいくとオーバートレーニングになっちゃうんで、有酸素運動でも筋トレでもつねにレベル8−9を心がけておくといい感じです。
2.心拍数で運動の適量を判断してみる
もし心拍計を持っているなら、心拍数で判断のもわかりやすくて便利です。基本的な手順は、
- 最大心拍数を出す:「最大心拍数 = 208 ー (年齢 x 0.7)」で自分の最大心拍数を出す。
- 目標心拍数を出す:「最大心拍数 × 0.75」で目標の心拍数を出す。
- 目標に沿った運動を20分以上やる:目標の心拍数をキープしたまま、最低でも20分以上の運動を行うのが目安。
って感じ。わたしは40歳なので、だいたい心拍数が135ぐらいの運動を20分やるのが最低ラインになるわけですな。
ただし、これはあくまで長時間の有酸素運動をする場合なんで、筋トレやHIITには向いておりません。そこはご注意ください。
3.トークテストを使ってみる
「自分の主観だと判断しづらい…」という場合は、「トークテスト」を試すのもあり。その名のとおり「自分はどれだけまともに会話ができてるか?」を基準に、運動の適量を判断する方法であります。
「トークテスト」の判断基準は、
- 単語をぶつ切れにしかしゃべれないレベル
です。普通に会話が成立するレベルだと、運動レベルが適量に達してない可能性が大。逆に単語すらしゃべれないレベルだと、オーバーワークになってる可能性が高くなります。
かなりシンプルな方法ですが、米国エクササイズ議会(1)も使ってる由緒正しいテクニックですんで、それなりに正確性も認められております。
4.運動直後の気分で判断してみる
運動がメンタルに効く!って話をよく書いてますが、エクササイズには即効で気分を改善する効果があったりします。身体のストレスで脳内麻薬(エンドルフィン)が出て、瞬時にメンタルをアゲてくれるんですね。
具体的にどれだけの即効性があるかというと、アメリカ心理学会によれば(2)「運動が終わってから約5分」ぐらい。つまり、運動が終わってもスカッとした気分にならないようだったら、負荷が足りないか多すぎるかのどっちかってことになるんですな。
5.運動した夜の睡眠で判断してみる
運動が睡眠に効く!って話もよく書いてますが、エクササイズは即効で睡眠の質を改善する効果も持っております。
どれぐらいの即効性かというと、2013年にサウスカロライナ大学が行った調査(3)だと、運動したその夜の睡眠の質がハッキリと改善するレベル。つまり、
- 運動量が足りない場合:睡眠の質には特に変化なし(ただし運動不足が続くとなだらかに睡眠の質は悪化していく)
- 運動しすぎの場合:ストレスホルモンの分泌が増えるせいで不眠になる可能性が大
まとめ
そんなわけで、エクササイズの適量を判断する方法を見てみました。運動中はRPEとトークテストで負荷をコントロールし、その後の気分と睡眠で結果をチェックするのがよさげですねー。どうぞよしなに。