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こんな職場は早死にする!体に悪い職場トップ10

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どんな職場が体を壊すのか?

こんな職場は体を壊す!」ってデータ(1)がおもしろかったんでメモ。現代の労働環境のなかで、どんな条件がもっともカラダに良くないのかを調べたんですな。

 

 

論文の著者は、組織行動学の世界では超有名なジェフリー・フェファー教授。スタンフォードの名物教授で、日本でもいろいろ邦訳が出ております。たぶん「影響力のマネジメント」とかが一番有名だと思う。

 

 

今回の研究は、過去に出た「仕事と健康」に関するデータ228件から、質の高いものだけを選んで「体に悪い職場とはどんなものか?」をまとめたメタ分析になっております。つまり、科学的な信頼性はかなり高め

 



 

 

体を壊す職場の条件トップ10

で、結論からいくと、体を壊す職場の条件トップ10は以下のとおり。

 

  1. 保険がない
  2. シフトワーク
  3. 長時間労働
  4. 業績が不安定
  5. 仕事のせいで家庭に不和が起きる
  6. 仕事に関する権限が少ない
  7. 仕事の責任が重すぎる
  8. 逆に仕事がない
  9. 社会的なサポートが少ない
  10. 組織内の不公平

 

みたいな感じ。これらの条件を満たす職場ほど、

 

  • 早死にの確率がアップ!
  • 精神病の発症率がアップ!
  • 通院の確率がアップ!

 

って傾向がハッキリ出てたんだそうな。納得の結果じゃないでしょうか。

 

 

こんな職場は早死にする

ちなみに、それぞれの影響度の高さをランクにしていくと、

 

 

早死にの確率を高める要素ランキング

  1. 仕事に関する権限の少なさ
  2. 仕事がない
  3. 保険がない
  4. 長時間労働
  5. 仕事による家庭の不和

 

メンタルを病む要素ランキング

  1. 仕事による家庭の不和
  2. 仕事がない
  3. 仕事の責任が重すぎる
  4. 組織内の不公平
  5. 業績が不安定

 

通院の確率を上げる要素ランキング

  1. 仕事による家庭の不和
  2. 仕事がない
  3. 業績が不安定
  4. 仕事の責任が重すぎる
  5. 仕事に関する権限の少なさ

 

 

みたいになっております。仕事を自分でコントロールできないと、早死にの確率が高まるってのがおもしろいですねー。昔から「人間の幸福には自由の感覚が必須」とは言うんですが、あらためて数字で示された感じ。

 

 

もちろん、これはアメリカのデータなんで、どこまで日本に適用できるのかは不明。とはいえ、上記の要素はどんな組織にも当てはまりそうですな。

 

 

とりあえず、このデータから得られる教訓としては、

 

  • とにかく、自分でコントロールできる仕事を増やす!
  • 仕事のせいで家庭を犠牲にしてはいけない!

 

 の2点を心がけるのが大事っぽいですな。個人的には長時間労働を気をつけないとなぁ…。

 

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。