マグネシウムがメンタルの不調を軽くしてくれるかもしんないぞ
鬱の人にマグネシウムを試した初の実験
「マグネシウムで鬱が改善したぞ!」っていうナイスなデータ(1)が出ておりました。
これはイランの実験で、60人の男女を対象にしたもの。全員にテストを行って、「軽い鬱状態よりも上」と判断された人だけを選んだそうな(ベック抑うつ尺度で11ポイント以上)。
全体的な鬱レベルは様々で、気分の沈み込みが激しいレベルから、専門家の治療が必要なレベルまで、いろんなタイプの参加者を集めたみたい。
1日500mgのマグネシウムを2カ月
で、実験では以下の2グループにわけまして。
- 1回250mgの酸化マグネシウムを1日2回飲む(計500mg)
- プラシーボ薬を1日に2回飲む
そのうえで2カ月の経過をチェックしたんですな。 もちろん、参加者たちの食事から摂るマグネシウムレベルは、一定レベルに調整されております。
プラシーボも凄いがマグネシウムはもっと凄い
それでは、結果をグラフで見てみましょう。
というわけで、まず思うのは「プラシーボの効果ハンパない!」ってとこでしょうか(笑)たんなるブドウ糖の錠剤を飲んだだけなのに、実験前より59%も症状が軽くなってますからね。やっぱプラシーボ効果はあなどれませんなぁ。
といっても、もちろんマグネシウムにはそれ以上の効果が出てまして、ちゃんとプラシーボ以上の改善をみせております。プラシーボより5.25ポイントの改善率ってのは、なかなかのもんじゃないでしょうか。
マグネシウムは脳のNMDA受容体に働く
なんでマグネシウムでメンタルが改善したかというと、脳のNMDAっていう受容体に効いてるからと考えられております。もともと、鬱病の人はNMDAがうまく機能してないってデータ(2)がありまして、昔からマグネシウムが効くんじゃね?とは言われてたんですな。
そういえば、近ごろ「鬱に超効くかも!」として有名になってきたケタミンも、NMDAに働くことが知られてたりします(3)。マグネシウムも、実は似たような作用をしてるわけですな。
まとめ
もちろん鬱病はかなり複雑な現象なんで、たんに「マグネシウムを飲めばオッケー!」って話ではございません。
が、そのいっぽうでマグネシウム不足がメンタルの悪化を引き起こすのは間違いないので、日ごろからホウレン草などを山のように食べておくと吉であります。
ちなみに、この実験では酸化マグネシウムが使われてますが、サプリを使う場合は、より吸収率が高いクエン酸マグネシウムをオススメしておきます。免疫系の改善や睡眠の質にも欠かせないミネラルなので、気になる方はどうぞ。