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睡眠の専門家が最新論文をチェックしてわかった最強の快眠サプリ6選

Babysleep

 

 睡眠の専門家が最新論文をチ

快眠する方法を死ぬほど書いてる当ブログ。なかでもサプリ系については定期的に書いております。

 

 

で、新しく出たレビュー論文(1)は、約90件の過去データから最新の成果をまとめて「おすすめ快眠サプリ」をピックアップしてくれてて参考になります。

 

 

これはノースウェスタン大学の調査で、ここ10年ぐらいに出た新しめのデータだけを扱ってるのがウリ。「不眠症の改善」に特化した内容になっていて、「なんか眠りが浅いなー」とか「寝てるあいだに何度も起きちゃうなー」とか「起きても疲れちゃってやる気が出ないなー」みたいな人にはよろしいのではないでしょうか。

 

 

ノースウエスタン大学推薦の快眠サプリ6選

では、まずはノースウェスタン大学がすすめるサプリからどーぞ。

 

 

1.バレリアン

バレリアンはハーブの一種で、当ブログでも「ぐっすり眠るためのサプリの飲み方」など取り上げてますね。バレリアンについては2010年にメタ分析が出てまして、

 

統計分析の結果は、バレリアンが主観的な不眠の症状を改善する効果を持つことを示している。ただしその効果は、まだ量的または客観的な計測法ではあきらかになっていない。

 

ぐらいの結論だそうな。まだ客観的に睡眠が改善するかはわかんないんだけど、「バレリアンで眠れるようになった!」と言ってる人は多いから試してもいいんじゃない?ぐらいのノリですな。というと残念感もありますけど「よく眠るためには「よく眠れた!」と思い込むだけでOK」って話は昔からありますので、お悩みの方は試してみちゃいかがかと。

 

用法としては300〜900mgのバレリアンを眠る30〜120分前に飲めばOK。

 

 

 

2.ホップ

ホップはご存じビールに使われる原料のひとつ。近ごろは「ホップで体脂肪が燃える!」なんてデータもあったりして、なかなかおもしろいもんです。

 

 

実は昔から「ビールで眠れるようになった」って報告は多くて、「軽いアルコールのおかげでは?」とか考えられてたんですよ。ところが近年ではノンアルコールビールでも同じ現象が起きることがわかってきまして、本当はホップのおかげじゃない?と考えられ始めてきたんですな。

 

 

具体的には2014年にハンガリーで行われた実験がありまして、これによればノンアルコールビールを飲んだ学生は、2週間で「寝つき」と「睡眠の質」の両方がアップしたんだそうな。

 

 

用法としてはだいたい寝る前に300mlのノンアルビールを飲めばOKですけど、これだえと夜中にトイレに行きたくなっちゃうんで、これが心配な場合はホップのサプリをお使いください。120〜400mgを寝る前に飲めばよいかと思われます。

 

 

 

3.タルトチェリー

タルトチェリーは欧米でメジャーなサクランボで、以前に当ブログでも「タルトチェリーで睡眠改善+抗酸化!」みたいな話を紹介してたりします。

 

 

こちらも近年でいくつかの臨床試験が行われて、客観的なスケール(不眠インデックスとか)で効果が確認されております。なにせタルトチェリーにはトリプトファンメラトニンといった睡眠改善に定評のある成分が豊富なので、効果が出やすいんですよね。

 

 

タルトチェリーにはサプリもあるものの、大半の実験ではジュースを使ってまして、カプセルでも同じ効果が出るかは不明。ジュースの場合は、だいたい1回250mlを1日2回飲むのがオススメです。ただ、タルトチェリーのジュースって高いんで、毎日のように飲むのは現実的に不可能な気もしますが…。

 

 

 

4.トリプトファン

トリプトファンは鶏肉なんかに豊富なアミノ酸の一種。当ブログでは「打たれ強い心を作る!」とか「人見知りが治る?」といったエントリでも取り上げてますね。

 

 

トリプトファンが効く理由は単純で、セロトニンやメラトニンといった快眠に欠かせないホルモンの原料になるから。間接的に睡眠の質をあげてくれるわけっすな。論文の指摘によりますと、

 

  • たいていのデータでは1gぐらいのトリプトファンを飲めば、だいたい寝付きがよくなる可能性が高い
  • ただし、トリプトファンが睡眠の時間が長くなったり夜中の覚醒が減る
  • ほとんどのデータは35才以上を対象にしており、それ以下の年齢で効果が出るかはハッキリしない

 

 みたいな感じ。用法としては1gのトリプトファンを寝る30分前に飲めばOK。データでは1日15gまでの実験はあるんだけど、特に多けりゃいいってもんでもないので1gぐらいにしとくと吉ではないかと。

 

 

 

 

 

5.テアニン

テアニンは緑茶などにふくまれるあ一種。昔から気持ちを落ち着ける効果で有名でして、睡眠の改善をウリにした機能性食品に入ってたり、カフェインと組み合わせると集中力が上がるなんて面白いデータがあったりします。

 

 

研究者いわく、

 

いくつかの実験データは、テアニンには大脳皮質のアルファ波を有意に増やす効果を示している。その結果、テアニンを飲んだ者は眠気を感じることなくリラックス効果が得られる。

 

 とのこと。どうもテアニンには、ストレスホルモンであるノルエピネフリンコルチゾールを減らして、血圧まで下げてくれるらしいんですな。2015年の実験でも、健康な参加者の睡眠が改善したって結果が出たそうなんで、試してみる価値はありそう。

 

 

用法としては、1回50〜400mgのテアニンを寝る30〜60分前に飲めばOK。たいていの研究では200mgで良い成果が出てるんで、まずはこれぐらいから始めてみるのがよいとのこと。

 

6.メラトニン

メラトニンは体内時計を調節するホルモン。もはや当ブログの常連でして、美肌に効く?とか体が若返るかも?とかいろいろ言われております。睡眠サプリとしては「入眠しやすくなる」効果がメインで、その他の問題(長く眠れないとか途中で目が覚めちゃうとか)には意味がないのでご注意ください。

 

 

用法としては、0.3mgからスタートしてみて、効果がなかったら少しずつ6mgまで増やすようにオススメされております。メラトニンは個人差が大きいホルモンなんで、自分に最適な料を探すのが大事であります。

 

Natrol, メラトニン、5 mg、60錠 

 

 

 

 

 

まとめ

ってことで、ノースウエスタン大学の専門家がすすめる最新の快眠サプリレビューでした。ざっくりまとめると、

 

  1. 日中に250mlのタルトチェリージュースを飲む
  2. 夕食時に300mlのノンアルビールを飲む
  3. 寝る1時間前に300〜900mgのバレリアンと100〜400mgのテアニンを飲む
  4. 寝る30分前に1gトリプトファンを飲む

 

 って感じにすれば完璧でしょうか(笑)

 

 

ちなみに、この論文では私が使ってる快眠サプリがふくまれてませんが、基本の栄養が足りないせいで起きる不眠にお悩みの方には、まずマグネシウムやグリシンなどを試してみるのもいいかと思います。どうぞよしなにー。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。