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「週末を休暇のように扱おう!」でいつもの週末のリフレッシュ効果がグンと高まるぞ!みたいな話

 


休暇は大事!ってのは当たり前で、定期的に仕事を休まないと体調は崩すし、仕事のパフォーマンスは下がるし、良いアイデアも出なくなると考えられてるんですよ。まぁずっと働きづめだったら、そりゃあ心身が死にますよね(とか言いつつ私も全然休めてませんが……)。

 

 

とはいえ、そう簡単に長期休暇を取れない人もいるでしょうから、そんな方のために役立ちそうなデータ(R)が出ておりました。

 

 

チームは2つの実験をしてまして、最初の研究はこんな感じです。

 

  1. 441人のフルタイムワーカーを集め、金曜日の時点での幸福度を7点満点で採点してもらう

  2. 参加者を半分に分けて、1つのグループには「この土日は、可能な限り休暇のよう考えたり行動しながら過ごしてください」と指示し、もう1つのグループには「今週末はいつもの週末のように過ごしてください」と指示

  3. 月曜日に再び幸福度の採点を行い、ついでにマインドフルネスレベルも測定する

 

ってことで、両グループの違いは「週末を休暇のように扱ったかどうか」だけ。たとえ土日に仕事があったとしても、「とりあえず今日は休暇なのだ」と考えたうえで、休憩時間をより趣味に使ってみたり、すきま時間でセルフケアを行ったりと、少しでも休暇っぽい行動を増やすように心がけてもらったわけですな。

 

 

その結果がどうだったかと言いますと、

 

  • 「週末を休暇のように扱った」グループは、いつもどおり週末を過ごしたグループより幸福度が上がった(5.24 vs 4.83)
  • ついでに、「週末を休暇のように扱った」グループはマインドフルネスレベルもやや高かった(4.81 vs 4.53)

 

だったそうです。「週末は休暇のように扱うぞ!」と決めただけでも、いつもより幸福感が高くなったわけっすね。

 

 

でもって、もうひとつのテストでは536人のフルタイムワーカーに協力を頼んで、上と同じような調査を実施。これに加えて、全員が週末をどのように過ごしたかを記録した日記をつけてもらったところ、結果はこんな感じだったらしい。

 

  • 今度もやはり「週末を休暇のように扱った」グループは、いつもどおり週末を過ごしたグループより幸福度が高く(5.31 vs 4.94)、マインドフルネスレベルも高かった(5.2 vs 4.9)

 

  • 「週末を休暇のように扱った」グループは、家事などの退屈な活動に時間を費やしていなかった………が、複数の活動で数値を調整してみたら、週末の時間の使い方は幸福度の増加とは関係がなかった

 

ってことで、「週末を休暇のように扱った」グループの幸福度が上がったところは最初の実験と同じなんだけど、その理由は時間の使い方が変わったからではないらしい。ちょっと驚きっすね。

 

 

では、どんな要素が「週末を休暇のように扱った」グループの幸福を後押ししたのかと言いますと、

 

個人の活動内容よりも、週末を通して「いまの瞬間」に思いをはせることが、その時間の楽しみを増やし、仕事に戻ったときの幸福感を高めたのだろう。

 

通常の週末に休暇の考え方を適用することで、参加者はその時間を真の休憩のように扱うようになり、オフの時間からより多くの楽しみを得ることができるようになった。

 

とのこと。簡単に言えば、いつもの週末をマインフドフルに過ごすようになったおかげで、普段よりも楽しい時間を過ごせるようになったってことですね。

 

そのメリットは、仕事を休む時間を増やしたり、贅沢な旅行に出かけたり、特定のアクティビティに従事しなくても得ることができる。週末を休暇のように扱うことで、人々の休み時間はより充実したものになり、精神的により深く休息できるようになるだろう。

 

確かに、長期の休暇を取れたところで、SNSやネットニュースに気が散りまくってたらメンタルも休まらないでしょうからねぇ。私も気をつけねば……。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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