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人生の満足度をがっつり高めるナイスなツール「ポジティブ感情ポートフォリオ」をやってみようぜ!

 


ポジティブ心理学のツールをよく紹介しております当ブログ。まぁポジティブ心理学も、近ごろはいろいろと言われて大変みたいですが、そのなかでも再現性が高い知見はいくつかありますんで、人生改善ツールのひとつとして押さえておくと有用でしょう。

 

そこで今回は、数あるポジティブ心理学のツールのなかから、個人的に「これは良いのでは?」と思っている「ポジティブ感情ポートフォリオ」ってのを紹介します。

 

このツールは、「いかに普段の暮らしでポジティブな感情の総量を増やすか?」って発想で作られたもの。ポジティブな感情の量ってのは、人生の満足度を高めるための重要な要素だと考えられてまして、「LOVE2.0 あたらしい愛の科学」などの本で有名なバーバラ・フレドリクソン先生によると、

 

ポジティブな感情を意図的に育てると、思考と行動の幅が広がり、精神のリソースを構築するのに役立ち、最終的にウェルビーイングの醸成に貢献する。

 

とのこと。「無(最高の状態)」にも書いたように、油断すると人間の注意はマイナスの方向に向かいがちであり、それによって世の中の見方がせばまってしまいやすいところがあるんですよ。この問題に対し、ポジティブな感情の量を増やすことで立ち向かおうぜ!ってことですね。

 

そこでフレドリクソン先生は、「特定のポジティブな感情を呼び起こすような物や思い出の品でポートフォリオを作ろうぜ!」と勧めております(R)。まずはあなたがどんな感情を味わいたいのかを考え、その情動を引き起こしてくれそうなトリガー(音楽、詩、写真、名言、メール、オブジェなど)を集めてみよう!って考え方ですね。

 

「ポジティブ感情ポートフォリオ」は、以下のように行います。

 

 

ステップ1:感情を選ぶ

このエクササイズでは、ポジティブ感情のポートフォリオを作っていきます。

 

感情のポートフォリオとは、特定のポジティブな感情を呼び起こすものを集めたもので、たとえば、ある人の「喜び」のポートフォリオには、猫の動画、他人から褒められたメール、推しの言葉などが含まれるかもしれませんん。このように、特定の感情を呼び起こしてくれる物を集め、一カ所にまとめるのがポイントです。

 

フレドリクソン先生は、人間にとって大事なポジティブ感情を10種類に絞り込んでいるので、とりあえずは下のリストから、今の人生でもっと経験したいと思うものを選んでください。これが、あなたのポートフォリオの焦点になります。

 

  1. 喜び
  2. 感謝
  3. 平穏
  4. 興味
  5. 希望
  6. 誇り
  7. 楽しさ
  8. ひらめき
  9. 畏敬の念

 

 

ステップ2:ポートフォリオの作成

これからの1週間を使って、あなたがステップ1で選んだポジティブな感情を呼び起こすような物や思い出の品を集めてみましょう。音楽、名言、詩、写真、贈り物、手紙、メール、オブジェなど、デジタルでも物理的なものでも、ステップ1で選んだ感情が起きるものなら何でも構いません。

 

集めたポートフォリオは、物理的な形(手帳とかスクラップブックなど)でひとまとめにしてもいいし、デジタル形式(パソコン、携帯電話、ウェブページなど)でまとめるのもいいでしょう。

 

 

ステップ3:振り返る

ポートフォリオを作ったら、これから1日15分ずつ、1週間をかけて内容を見直し、そこから生まれるポジティブな感情を味わいましょう。

 

たとえば、猫の動画を見直したり、他人からもらったメールを読んだり、好きな曲を歌ったりといったことです。このようなトレーニングをくり返すと、今後の人生で何かトラブルが起きたときに、意図的に呼び起こしやすくなりますんで。

 

 

ステップ4:ポートフォリオを拡大する

以上でポジティブ感情ポートフォリオは終了ですが、ここからさらに時間をかけて、ポートフォリオを増やし続けるのがおすすめです。

 

その際は、新たに自分の感情を呼び覚ますものを探すもよし、「これからはポジティブ感情を呼び起こしてくれるものを意識して探すぞ!」と心に決めて、スマホかなんかで撮影してまわってみるのもいいでしょう。

 

フレドリクソン先生によれば、人生の良い面を思い出すためには、定期的なポートフォリオの見直しが必要だとのこと。月イチぐらいでポートフォリオを見直してみると、良いかもしれません。

 

また、このエクササイズを行う際は、喜び、感謝、平穏、興味、希望、誇り、楽しみ、ひらめき、畏敬の念、愛というそれぞれの感情ごとに、ポートフォリオを作成したほうが効果が大きいそうな。そりゃあ、ポジティブ感情の種類が幅広い方が、人生は楽しくなりそうですもんね。

 

ってことで、楽しく取り組めて良い効果を期待できるナイスな手法なので、お試しあれー。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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