脳への電気ショックでメンタルをあやつるガジェット「Thync」(シンク)が気になるが…
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/06/thync.html?m=0
近ごろは「ミューズ(Muse)」という脳波計を愛用しているわたしですが、今度は脳神経へ直に刺激をあたえてメンタルをコントロールできる「シンク(Thync)」ってガジェットが出ておりました(公式サイト)。お値段は299ドル。
これは、元ハーバード大の神経学者が開発した商品で、パッド型のガジェットで脳神経へ微弱な電流を送り、交感神経(興奮)か副交感神経(鎮静)のいずれかを刺激するんだそうな。専門的には「tDCS」(経頭蓋直流刺激)と呼ばれる技術で、昔から脳梗塞患者のリハビリなどに使われてきたもの(1)。
いかにもうさん臭い話ですけど、臨床実験ではうつ病への効果が出てていたりして(2)、それなりに認められた技術ではあります。
ガジェットはiPhoneで操作しまして、5〜20分の範囲で神経へ電流を流すみたい。
その効果には「活力アップ」と「リラックス」の2種類がありまして、活力アップが目的の場合は首の後ろにパッチをペタリ。
活力アップが目的の場合は耳の後ろを刺激するようですね。創業者のスモン・パルさんいわく、
「活力アップ」はコーヒーの作用に近くて、「リラックス」はワインみたいなものだね。
とのこと。うーん、うさん臭い(笑)
ただし、海外ではすでに試用レポートもあがっていて、Daily Dotの記者さんによると、
わたしは少しずつ目が覚め、覚醒状態に入り始めた。もちろん、あたまにパッチをつけて微弱な電流を脳に送り続けているのだから、急に覚醒した感覚が生じるのも当たり前かもしれない。しかし、20分後にシンクが電流を流し終わったあとも、良い気分は続いたのだ。
とのこと。かなりハッキリした効果を感じておられますね。
もっとも、脳に電流を送れば何らかの覚醒感があるのは当然でしょうし、2010年の実験(3)でも「認知機能を高めるかもだけど副作用もありそう」って結論が出てて、いかな珍ガジェット好きなわたしでも購入はためらってしまうところです。誰か試してみてくれないかしら。
photo credit: http://techblog.gr/gadgets/thync-mood-changing-device-6743/