レスベラトロールより抗酸化力が強い?話題のアンチエイジングサプリ「プテロスチルベン」
抗酸化サプリに関するご質問をいただきました。
パレオさんのお話、毎日、楽しみです:▷ ありがとうございます。
パレオさんはレスベラトロール 推しのように感じたのですが、プテロスチルベンはいかがですか? パレオさんの見解をうかがいたいです。
とのこと。 確かに当ブログではレスベラトロールをアンチエイジングサプリとして推してまして、いまも毎日のように飲んでおります。
確かにレスベラトロールより吸収率と抗酸化作用は高そうですが…
ここでご質問いただいたプテロスチルベンはブルーベリーなんかにふくまれる成分で、作用がレスベラトロールにそっくりなうえに体への吸収率と抗酸化作用が高いと言われてまして、俗に「強化版レスベラトロール」とも呼ばれてたり。なかなか注目度の高いサプリであります。
で、実際のデータはどうかといえば、まだ研究が進んでない成分なもんで、マウス実験がメインなのが現状であります。たとえば、
- マウスを対象にレスベラトロールとの効果をくらべた実験では、レスベラトロールの吸収率が20%だったのに対し、プテロスチルベンは80%のスコアをたたき出した(2011年,1)
- ただし、口からプテロスチルベンを摂取した場合は、吸収率はかなり落ちてしまう (15.9+/-7.8%)。しかし、糖代謝やインスリン抵抗性の改善がみられた(2013年,2)
といった感じ。基本的にはレスベラトロールより吸収率が高いのは間違いなさげですが、人間がサプリで飲んだ場合にそこまでの効果が出るのかは判断できないかなぁ、と。
ヒトを使った実験ではコレステロールが上がっちゃった
いっぽうで人間を対象にした実験は、2014年に行われた1件しかありませんで(3)、中年の男女80人を対象に6ヶ月にわたってプテロスチルベンを飲んでもらったところ、不安感の減少、血圧の低下、体重の減少といった効果が出たものの、なぜかコレステロール値が上がっちゃったとか。
また、2013年に出たレビュー(3)によれば、「吸収率と抗酸化効果は高いけど、体の炎症をおさえる作用は低めかも」って話になってまして、やはり簡単に「レスベラトロールよりすごい!」とは言えなそう。
まとめ
そんなわけで、以上の話をまとめますと、
- まだデータが少なすぎて、基本的には何も言えないレベル。
- ただし、マウス実験では有望そうな成績が出ている。
- レスベラトロールより吸収率と抗酸化作用は高そうだが、抗炎症作用は低いかも。
といったところ。なんせデータが足りないので、個人的には定評のあるレスベラトロールを使っていこうと思っております。
それでも、ちょっと試してみたいという方は、
- 不安症や認知機能の改善:1日に6〜11mg
- 糖代謝やダイエット用:1日に220〜500mg
って感じで飲めばよいかと。使ってみた方がいたら、効果を教えてください(笑)
Credit : Kyle McDonald