「親切」が死ぬほど体にいい4つの理由
「『親切』は驚くほど体にいい!」って本が出たのはもう5年前のこと。他人への「親切」はメンタルに効くだけでなく、実際に体にも良いことを示した良書であります。
で、本書が出たあとも「親切」の効用を確かめた研究がいろいろ出てますんで、ちょろっとまとめておこうかと。
1 親切は寿命をのばす!
ひとつ目がミシガン大学による2012年の研究(1)。ボランティア活動をしている1万人の高齢者を調べたところ、ボランティアをしてない人にくらべて死亡率がおよそ2.5倍も低かったそうな。ただし、やっぱり動機は大事で、「本当に人助けがしたい!」と思ってないと寿命は伸びないとのこと。
2 親切で肩や腰の痛みが消える!
2010年にユナイテッドヘルスケアが行った調査(2)。4,500人のアメリカ人を調べたところ、ボランティア活動をしている人は、
- 睡眠の質が高い
- 不安感が低い
- 友だちが多い
といった傾向があったそうな。なかでも凄いのが慢性痛への効果でして、研究者いわく、
医療の効果を10点満点で採点した場合、糖尿病のインスリン注射は9.5点になり、アルツハイマーに使う処方薬の効果は0.5点ぐらいになる。この例えでいくと、慢性痛に対する「親切」の効果は7点ぐらいだ。
もし「親切」を薬として商品化できれば、一夜にして億万長者になれるだろう。
とのこと。他人に親切にするだけで、腰や肩の痛みがガツンと減らせるわけですね。うーむ、これは凄い。
3 親切は脳の衰えを防ぐ!
2014年のクリティカルレビュー(3)によれば、ボランティアをしている高齢者は認知症になる確率が低く、うつ病にもかかりにくい傾向があるんだそうな。
なんでも、「親切」には脳の中脳辺縁系を活性化する作用があり、ドーパミンやオキシトシンといったホルモンがドバドバ出してくれるんだとか。その結果、脳全体が活性化されるらしい。
4 親切で痩せて若返る!
なんかインチキ通販の宣伝文句みたいになってきましたけど、実際にそういう研究があるんだから仕方ない(笑)2013年にカナダで行われた実験では、週に1回のボランティア活動を10週間にわたって続けた学生は、
- BMI値が低い!
- コレステロールが低い!
- 体内の炎症レベルが低い!
といった傾向があったそうな。「親切」はアンチエイジングにも効果的みたいっすね。
まとめ
いろいろ書いてきましたが、とにかく他人に「親切」をしますと、寿命はのびるわ痛みは消えるわ脳は活性化するわ痩せて若返るわでいいことだらけなんですな。
といっても、いきなりボランティアをやるのも辛いですから、まずは身の回りの困ってる人を手伝うぐらいからどーぞ。具体的な方法は「『親切』は驚くほど体にいい!」が詳しいんですが、いまは中古価格が高いようなんで「人を助けるということ」あたりが参考にしやすいかと思います。