ガチのマッチョを目指すか、それとも機能的な細マッチョを目指すか?
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トレーニングの負荷と筋肉のサイズは関係ない
「マッチョの問題点」って論文(1)が面白かったんでメモ。
これは、過去に出た「筋肥大と筋力」に関する研究をまとめたレビュー論文で、超ざっくり言えば「ぶっとい腕の人って本当にそれだけのパワーがあるの?」って問題をあつかっております。腕が太ければ太いほど、大きなものを持ち上げられるの?ってことですな。
というわけで、本論のポイントを箇条書きにしていきますと、
- 実際のところ、筋肉の太さと筋力はほぼ関係がない(まったく無いわけじゃない)。なぜなら、筋肉のサイズ増と筋力アップは別の現象だから
- 筋トレをサボると筋肉のサイズは縮みやすいが、筋力はそのままキープされやすい。月イチの高負荷トレーニングだけでも、筋力は保持されるらしい
- 筋肉のサイズが太くならないのに、筋力がアップしているケースも少なくない
- 筋トレの負荷の強さと筋肉の太さは関係ない
- 筋トレの負荷が増えれば、筋力は間違いなくアップする
みたいな感じ。どんだけ筋肉がデカくなろうが、本当に筋力があるとは限らないんだ、と。確かにジムなどに行くと、ゴリマッチョじゃないのに軽く100キロのベンチプレスを上げてる人も見かけますからねぇ。
筋肉量アップと筋力アップの違いとは?
こういった現象が起きるのは、
- 筋肉を太くしたい場合=どんな軽い負荷でもいいから、とにかく筋肉を疲れさせて刺激を与えればOK
- 筋力をつけたい場合=とにかく負荷の高いトレーニングをして、1RM(1回で持ち上げられる最大の重さ)をアップさせなきゃなんない
っていう成長の違いがあるから。なんせ筋力ってのは神経系の慣れなんかも関係しますんで、わりと複雑な現象なんですよね。
筋肉量?筋力?目標ごとのトレーニングのわけかた
研究者いわく、
低負荷の筋トレ(最大筋力の20〜30%ぐらい)と、高負荷の筋トレ(最大筋力の70%以上)について考えてみよう。
どちらの方法を使おうが、2〜3セットずつ行って筋肉を追い込めば、同じように筋肉のサイズは太くなる。ただし、筋力の発達は違ってくるのだ。
たとえば、ずっと低負荷の筋トレしかしていない人がいたとしよう。その人に筋力テストを行った場合は、間違いなく高負荷のトレーニングをしてきた人に負けるはずだ。
とのこと。つまり、この話を実践に活かすならば、
- とりあえずカラダをデカくしたい場合:そこまで1RMにこだわらずに、軽い負荷で筋トレのボリュームを増やすことを考えるほうがよさげ。かのアーノルド・シュワルツェネッガーも、軽負荷の筋トレを重視してたと言いますしね。
- 機能的な細マッチョを目指す場合:強度の高い筋トレをメインに行うのが正解っぽい。その場合はトレーニングのボリュームは増やせないんで、HIT(高強度の短時間トレーニング)みたいなテクニックを使うといいんでしょうね。
って感じですかね。私の場合は、そこまでサイズを太くしたくないんで、高負荷トレーニングを基本にしております。