MUFAが頭を良くしてくれる魔法の油かも!説
「頭が良くなりたきゃMUFAを食え!」っていういい感じの論文(1)が出ておりました。
MUFAが多いほどIQも高い?
これはイリノイ大学の研究で、99人の高齢者を対象にしたもの。全員の脳をfMRIでチェック&IQテストも行ったうえで、血中の脂肪酸がどうなってるかを調べたんだそうな。研究者いわく、
この研究の目的は、特定の栄養素がどのように認知のパフォーマンスに影響するのかを調べ、どのように脳の機能を左右するのかをチェックすることだ。
ってことでなにがわかったかと言いますと、
- 血中のMUFAが多い人ほどIQが高い!
- 脳の背側注意ネットワークの活動量が多かった!
って結果だったんですな。まずMUFAってのは一不飽和脂肪酸の略で、
- アボカド
- ナッツ(アーモンド、マカダミアナッツ、カシューナッツなど)
- オリーブオイル、オリーブ
- キャノーラオイル
- サンフラワーオイル
なんかによく入ってるやつ。 地中海式ダイエットで頭が良くなる!ってデータが多いのも、ひとつにはオリーブオイルの消費量が多いからではないかとも考えられてたりします。
MUFAが脳の注意力機能を左右する?
また、背側注意ネットワークってのは、人間が何かに注意を向けるときとか、何らかの問題を解決したいときに使われるエリア。ヒトの知能を左右する代表的な部分なわけですな。
MUFAが脳の特定のネットワークや背側注意ネットワークと関係があるというのは、新たな発見だ。しかもMUFAは、これらのネットワークが上手く働く役にも立っている。MUFAと一般的知能の関係を理解したければ、背側注意ネットワークにも注意する必要があるだろう。
ってことで、どうもMUFAが背側注意ネットワークに影響をあたえて、そのおかげでIQにも向上が見られるんじゃないか、と推測してるみたい。
MUFAについては他にもいろいろと効能が言われてまして、
- LDLコレステロールを下げて心疾患リスクを減らしてくれる
- 2型糖尿病患者さんの血糖値を安定させる
- 健康的な免疫を保つのにも役立つ…かも
といったデータがちらほらあったりするんですな。まだよくわかってないとこではありますが、脳の働きに効く可能性はまぁまぁあるのではないかと。
MUFAには弱点もある
ただ、MUFAには大きな弱点がありまして、熱で酸化しやすいんですよ。なので、キャノーラオイルやサンフラワーオイルなどから摂取するのはよろしくないかと思われます。良質のMUFAを摂ろうと思ったら、
- ナッツを食べる
- アボカドの量を増やす
- サラダドレッシングにオリーブオイルを使う
といったあたりが有効な対策になりそうであります。まぁ今回の実験はあくまで観察研究なので、そこまでハッキリした因果がが出てるわけじゃないんですけど、やっぱアボカドってすごいのかなーとか思った次第です。