プロバイオティクス+食物繊維で予防注射の効果が20%も上がるという凄い話
プロバイオティクス+食物繊維で予防注射の効果がアップ?
当ブログでは、よくプロバイオティクスとプレバイオティクスをおすすめしております。プロバイオティクスは腸内細菌のサプリで、プレバイオティクスはいわゆる食物繊維ですね。
なにせプロバイオティクスには、メンタルを改善するって報告があったり、花粉症の症状をやわらげたり、頭が良くなるかもしれなかったりで、とにかく可能性が豊富。さらに信頼できるデータが多いのが食物繊維で、摂取量を増やすごとに早期死亡率がガンガン下がっていくってメタ分析が出てたりします。いやー、素晴らしい。
で、今回も、新しく出た「プロバイオティクス&プレバイオティクス」に関するメタ分析の話(1)です。これによると、プロバイオティクス&プロバイオティクスでインフルエンザ注射の効果が高まるというんですな。
プロバイオティクスと食物繊維でインフルエンザワクチンの効果は変わるか?
これはマッケイ記念病院の研究で、「予防注射と腸内細菌」に関する20件の実験から1,979人分のデータをまとめたもの。そもそも、腸内細菌と食物繊維がどちらも免疫系の働きに欠かせないのは常識なんで、当然ながら「ワクチン注射にも効くんじゃない?」って発想になるわけですよ。
ざっくりとデータの内訳を紹介すると、
- 実験の平均期間は28週間
- 13件はプロバイオティクスの効果を確かめたもの
- 6件は食物繊維の効果をチェックした
- 1件はシンバイオティクスについて調べた
- ほとんどの実験では、ビフィズス菌と乳酸菌を使っている
って感じです。以上の状態で、インフルエンザワクチンの効果に差が出るかどうかを見たんですね(抗体の数をチェックしてる)。
インフルエンザワクチンの効果が20%もアップした
その結論をざっくりまとめれば、
- プロバイオティクスまたはプレバイオティクスでインフルエンザ注射の効果は15〜20%上がる!
って感じです。細かいことを言いますと、インフルエンザにはH1N1亜型やH3N2亜型やB型インフルエンザといった種類がありますが、そのすべてにおいてプラシーボよりも良い成績が出ております。
この研究だと「プロバイオティクスと食物繊維のどっちがいいの?」ってとこがわからないのが残念ですけど、思ったよりもハッキリした違いが出ましたねぇ。ちなみに、多くの実験は70才以上の高齢者を対象にしてるんですけど、研究チームによれば「年齢の差はあまり関係ない」とのこと。わりと万人にメリットがありそうな印象ですね。
とりあえず食物繊維は摂っておいて損はない
ってことで、プロバイオティクス&プレバイオティクスの免疫力アップ効果は、インフルエンザの予防にも使えるよーって話でした。まぁ病気の予防に限らず食物繊維は摂っておいて損はないので、積極的に増やしていくのが吉でしょう。
いっぽうでプロバイオティクスについては、「お腹の調子が良い人が増やしても無意味かも」って見解が優勢ですんで、自分の体調と相談のうえサプリをお選びください。
また、食物繊維の選び方については、「食物繊維にもいろいろあるけど、ベストなものはどれなの?」 にまとめてますのでこちらをどーぞ。考えるのが面倒な人は、今回のメタ分析でもよく使われているフラクトオリゴ糖を選ぶのが良いかと思われます。
プロバイオティクスの選び方は難しいんですけど、個人的には「Probiotic-3」がおすすめ。これが体に合わなかった場合は「症状別:正しいプロバイオティクスの選び方を考えてみたぞ」などをご参照くださいませ。