優良サプリ「ビタミンD」が効く人と効かない人は何が違うのか?
「服用危険」って本でいろんなサプリをケナしまくってる私ですけども、そんななかで数少ない「推し」がビタミンDであります。なんせ現代ではデスクワーカーの90%が不足してる成分ですし、イギリス政府もオススメしているぐらい。私のように1日中引きこもって作業しているような人はマスト。
ただ、サプリ研究にはありがちなことですが、どうしても「ビタミンD3が効く人と効かない人」がいるんですよ。ビタミンDでメンタルが改善したり、ぐっすり眠れるようになったり、慢性痛が減ったりといった変化が出る人がいる一方で、まったくメリットを得られない人も少なくないんですね。
サプリに個人差は付きものとはいえ、ここまで食い違いが出るケースは結構レア。昔から「なんでだろうなー」と言われ続けてきたんですよ。
といったところで、近ごろ「ビタミンDが効かない人は”アレ”が足りないのだ!」って論文(1)が出ておりました。ルワンダ大学の研究で、過去の91件のデータをチェックしたレビュー論文になっております。
では、まず結論から引用しちゃうと、
ビタミンDのサプリを飲んでいる人は多いが、その多くは「いかにビタミンDが代謝されるか?」をよく理解していない。十分なマグネシウムがないと、ビタミンDは本当に使えるようにならないのだ。
って感じです。ただビタミンDを飲んだだけでは、体のなかでうまく使われない可能性があるんだ、と。これまたありがちな話ですね。
軽くメカニズムを紹介しますと、
- ビタミンDを飲むと体内のカルシウムとリンのレベルが上がる(=だからビタミンDは強い骨を作るために必須)
- 体内のビタミンDが減っても、カルシウムとリンは量が増えたまま残る
- そのまま何も対処しないと、増えたカルシウムが血管をカチカチにする
- 体調が悪化!
みたいなステップになってたりします。ところが、ここでマグネシウムが十分に補充されていれば、このカルシウムによる悪影響が起きにくくなるんですね。
事実、このレビューを見てても、
- マグネシウムの量が足りてる人ほど、最適量を満たすために必要なビタミンDの量は少なくなる
- マグネシウムで骨がスカスカになる状態を予防できる
みたいな傾向はハッキリ出てるのがおもしろいところ。以前にビタミンKとビタミンDはセットで!みたいな話を書きましたけど、マグネシウムも欠かせないみたい。やはりビタミンDとマグネシウムだけは取ってて正解だったのか……。
ちなみに、厚労省は「1日370mgのマグネシウムを取ってね」と言ってるんですけど、いまの日本人の多くはこのレベルに届いてないのが現状だったりします。とくに葉物野菜が苦手な人なんかは慢性的に足りてない可能性が高いはず。言わずもがな、血管の老化はアンチエイジングの急所のひとつですんで、ぜひマグネシウム不足には気をつけていただければと思う次第です。