脳の血のめぐりを良くして機能を高める4つの方法と3つのサプリ
当たり前ですけど、脳の血流って超大事じゃないですか。脳に血が回らないと酸素も糖質もうまく働いてくれないもんで、いろんな悪影響が出てくるわけです。具体的には、
- ブレインフォッグ(なんだか頭がぼんやりしてる感じ)
- 鬱や不安
といったところ。なので、運動で頭が良くなるのも、一部には脳の血流が大きく影響してたりします。これが進むと脳の酸化ストレスが増えちゃって、脳細胞が死んだり痴呆の原因になったりしますんで、とりあえず気にしておくと吉。
ってことで、ここでは脳の血流をアップさせる方法をダラーっとまとめておきますんで、ご参考までに。
1 MVPA
当ブログでも何度か紹介してますが、MVPAは「中高強度身体活動」のことです。ランニングほどハードな運動ではなくて、あくまで早歩きか軽いジョギングぐらいのエクササイズのことっすね。運動が脳の血流にいいのは言わずもがなですが、あまりにも強度が高い運動をすると逆効果なんでご注意ください(1)。
というのも、激しい運動をすると、
- 脳が体温を下げようとする
- 全身のすみずみまで血をめぐらせるように指示
- 全身に血が入ったぶんだけ脳の血流は下がる
みたいな現象が起きるんですよ。ってことで、脳の血流をあげるためのエクササイズは、あくまでMVPAがおすすめであります。
2 太陽
太陽の光は、パレオダイエットにとって大事な要素。さらに近年では、太陽が体内に一酸化窒素を生み出し、脳の血流アップに役立つことがわかってきてたりします(2)。太陽の光を浴びるとなんか頭がスッキリした気分になるのは、一酸化窒素が原因なのかもですな。
3 冷水
冷水で免疫力があがるってのは有名な話なんですが、実は脳の血流もあげてくれたりします。たとえば2012年の実験(2)なんかだと、手か足を2〜3分ほど冷たい水につけただけでも血圧が上がり、脳の血流スピードもアップしたそうな。
4 カフェイン断ち
カフェインを断つと脳の血流が上がるよ!と言われれば、「あれ?カフェインって頭が良くなるんじゃないの?」と思った方もおりましょう。実際、カフェインにより脳機能が高まったってデータはいろいろありまして、そこらへんは割と間違いないところです。
ただし、こないだの「カフェインで頭が良くなる理由、それは「ブレインエントロピー」説」にも書いたとおり、カフェインはいっぽうで脳の血流を減らす働きもあるんですよ。これは、カフェインが脳の疲労物質レセプターにはりつく性質を持ってるからで、そのせいでどうしても血流は減っちゃうんですね。
ってことで、 脳の血流って観点から言えば、毎日のように大量のカフェインを取るのはどうかなーと思うわけです。なので、心当たりがある方は「1週間カフェイン断ちをしたら逆に元気が出てきた件」などを参考にしてみていただければと。
5 ビンポセチン
ここからは、少し素性が怪しいサプリも取り上げておきます。上の4つに比べるとエビデンスは低いものの、参考までに。
ビンポセチンってのはスマートドラッグとして使われてる成分で、脳の血流をあげることがわかっております(3)。ただし、実験サンプルが12人だったり、そこまで激しく記憶力などが高まってる訳でもないんで、試したいかと言われれば「うーん」みたいな感じ。
6 シトルリン
シトルリンは、当ブログではエクササイズ用サプリとして過去に紹介したもの。体内の一酸化窒素量を増やす働きがありまして、運動パフォーマンスをあげてくれるんですな。
ただし、脳の血流についてはまだマウス実験(4)がメイン。とりあえず脳にダメージを負ったマウスにシトルリンを与えたら症状が改善したらしいんですが、人間で同じ効果が出るかはもうちょい様子を見たいところ。
7 レスベラトロール
レスベラトロールは、赤ワインに入ってるポリフェノールの一種。以前は「飲んでもムダだ!」って意見もあったんですけど、近ごろは「やっぱアンチエイジングに効くよ!」ってメタ分析が出たりして、地位が復権しつつある感じがしております。
さらに近年では高齢者に1日300kcalのレスベラトロールを飲んでもらったら、「脳の血流アップが確認されたよ!」って報告(5)も出てたりしてるんですな。これは糖尿病の患者さんを対象にした研究なんで、どこまで健康体の人にも違いが出るかは謎なんですが、代謝まわりに不安のある方は飲んでみてもいいのではないかと。