「学校って意味あるの?」みたいな疑問もありますが、メタ分析だとやっぱIQは上がるみたいよ
「学校の教育って意味あるの?」って議論が昔からあるじゃないですか。「学校の勉強なんて実生活に役立たない!」って意見があったかと思えば、「いや、学校教育は思考力を養うのが肝心だ!」って考え方もあったりとか。
そんな状況下、「学校って本当に頭を良くするのに役立つの?」って疑問をがっつり調べた論文(1)が出ておりました。
これはエジンバラ大学の研究で、過去に行われた「学校教育とIQの変化」にかんするリサーチから42のデータセットを抜き出して615,812人分の数字まとめたメタ分析になっております。簡単に言えば、学校に通うとIQは上がるの?ってとこを調べたわけですな。
で、まず大きな結論から紹介すると、
- 学校に1年行くと、だいたい平均でIQが1.197〜5.229ポイント上がる!
って感じです。長く学校にいればいるほど、IQが平均で3.394ポイントほど高くなる傾向があるんだ、と。
といっても、これは観察研究がメインなんで、「学校に通うから頭が良くなる!」のか「頭が良いから学校に良く通う!」のかを判断するのは不可能ではあります。ただ、このデータにふくまれた実験を見てると、
- 全体的にはもともとのIQのベースラインが高くても低くても、学校教育でIQが上がってる
って傾向はあるっぽいんで、やっぱ「学校って役立つんだなぁ……」って感じですが。
研究者いわく、
本当に驚くべきは、学校教育の効果が非常に長く続く点だ。その効果は、被験者が70〜80代になってからIQテストを受けた場合でも確認された。おそらく学校教育の知性ブースト効果は、人生を通じてメリットが続くと思われる。
ってことで非常によろしいですねぇ。もちろん、過去には「12歳の頃の「親友」が、あなたのIQを左右している!」ってデータもあるんで、学校だけじゃなくて友人の問題も大きそうですけど。
ちなみに、そういうと「そもそもIQってどこまで大事なの?」って疑問も出てくるかもですが、
みたいな傾向は一貫して出ていて、とりあえず高いにこしたことはない気がするわけです。
さらに余談としては、
みたいなデータも過去に紹介してますので、これから子育てをなさる方は合わせてご参照ください。とりあえず学校は大事だよーってことで。