12歳の頃の「親友」が、あなたのIQを左右している!……かも
子供のころの友人はIQも左右する
結構前に「親の育て方は子供の性格にほぼ影響を与えない!」って話を書きました。ざっくり言えば、人間の性格はほぼ生まれつきで決まっちゃうんで、あんま親があれこれ考えてもムダだよーって内容です。
が、そうは言っても「環境」の影響が大きいのも確かでして、なかでも性格を大きく左右するのが「友人」だったりします。多くの双子を研究してみると、実は親よりも友人のほうがよほど性格への影響はデカいみたいなんですよね。
といったところで、新しく出たデータ(1)では、「子供のころの友人はIQも左右する!」って結論になってておもしろいです。
12歳のIQが「友人」によってどう変わるか?
これはフロリダ国際大学の研究で、1991〜2007年にかけてアメリカで行われた統計調査をもとにしております。715人の子供を対象にしていて、みんなに10才と15才の時点でIQテストを受けてもらったんですね。
で、この調査がおもしろいのは、それぞれの子供に「最高の友人」を選ばせて、その友人にもIQテストを受けてもらったところ。2つのデータをくらべて、友人がどれぐらい影響を与えるかを調べたわけっすね。
さて、その結論をざっくり言うと、
- 12才のときの友人のIQは、15才の時点でのIQと強い相関があった
って感じです。12歳のときに頭がいい友人と付き合ってれば、自分のIQも上がるかもしれないんだ、と。
ちなみに、この研究では、数値に影響を与えそうな9つの要素も調整してまして、両親のIQ、教育レベル、家庭環境みたいなものは考慮に入っております。これらの要素を取り除いた上でも、友人がIQに与える影響は残ったんだそうな。
うまく友人を選べば自分の頭も良くなる!……かも
研究者いわく、
今回のデータは、「友人」が持つ広範で重要な影響力についての新たな証拠となる。
とのこと。「友人」は自分の性格はもちろん、IQにも重要な影響があるんですねぇ。
もちろん、これは子供しか対象にしてないんで、果たしてこの影響力がどこまで続くのかは不明。成人後にできた友人が、いまの自分の知性をどれだけ左右するのかは、まだよくわからない話であります。
ただし、健康や幸福といった要素については、「友人」が生涯を通して強い影響を持つことはわかってるんで、IQで同じ現象が起きてもおかしくはなさそう。一般に生まれつきのIQってのは鍛えにくいと言われてるんですけど、「うまく友人を選べば自分の頭も良くなるかも!」ってのは希望が持てる話っすね。やはり友人はよく選ばねば……。