カフェインの運動能力アップ効果が下がっちゃう使用量とは?
いつもカフェインを飲んでる人でも運動パフォーマンスは上がるか?
カフェインで運動能力が上がる!ってのは有名な話。これは、かなり多くのデータで実証された事実で、過去に当ブログで紹介したところでは、
なんて話を紹介しております。カフェインには脳の疲労ブレーキを一時期にオフる作用があるんで、パフォーマンスを限界まで引き出せるんですよね。
ただし、ここで問題になるのが、多くの実験は「数時間〜数日ぐらいの変化しかみてない」ってとこ。カフェインが好きな人は、たいていは毎日のようにコーヒーやサプリを使うでしょうから、長期的な変化を見ないとイマイチ実用的じゃないわけです。
ってことで、定期的にカフェインを飲んでる人でも「運動のパフォーマンスは上がるの?」ってとこを調べた論文(1)が出ておりました。
いつもより多めのカフェインで28日ほど過ごしてもらった
これはラフバラー大学の実験で、18人の健康な男性が対象。毎日のようにコーヒーは飲んでるんだけど、だいたい1日1杯ぐらいの人を選んだらしい。なので、1日のカフェイン量は75mg以下ぐらいですね。
で、実験では参加者を2グループにわけまして、
- カフェイングループ:1日に体重1kgあたり3mgのカフェインを飲む
- プラシーボグループ:1日に500mgのスターチを飲む
って感じで28日ほど過ごしてもらった後、最終日に全員に体重1kgあたり3mgのカフェインを飲んでもらい、30分の運動能力テストをしたらしい(エアロバイクを使用)。
28日のカフェインで運動ブースト効果は大きく下がった
というわけで、以下に結果です。
- いつもより多くのカフェインを飲み続けたグループは、カフェインによるパフォーマンスのブースとアップ効果が12%から4.7%に低下した
ってことで、カフェインを28日にわたって取り続けると、さすがにパフォーマンスは上がりにくくなっちゃうらしい。当然といえば当然の結果ですが、思ったよりも機能が下がっちゃうもんなんですな。
ちなみに、この実験で使われたカフェイン量は、アメリカ人の平均的な1日の摂取量を模したものだそうです。体重1kgあたり3gぐらいの量だと、普通のコーヒー好きなら余裕でオーバーしそうなレベルですな。
まとめ
そんなわけで、数週間にわたって同量のカフェインを取り続けている方は、注意しとくといいかも。「運動をしない日はカフェイン抜き!」と決めとくといいかもですね。
さらに余談ですが、カフェインの認知機能アップ効果については、「毎日200mg飲んでても問題ないんじゃない?」ってデータ(2)がありまして、頭を良くする作用には耐性が生まれない可能性も報告されております。このへんはまだ未確定な話ですが、運動じゃなくて頭脳に効かせたい場合は、そこまでカフェインの効果減少はあんま気にしなくてもいいのかも。