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世界最強の特殊部隊ネイビーシールズのトレーニングをやってみよう!#1「マーフ、腕立てピラミッド&ラン・ワークアウト……etc」

 



興味本位でネイビーシールズのトレーニングに関する本をいくつか読んでまして(R,R)、「『アメリカン・スナイパー』みたいなことをするには、これだけ鍛えなきゃいけないんだなー」などと、あらためて感心していた昨今です。

 

 

もちろん、そのトレーニング法の大半はまねできないんだけど(カヌーをかついだり、島の周りを泳いだりしなきゃいけないんで)、なかには私たち一般人の参考になるものもありますんで、いくつかまとめておきましょう。

 

 

で、いちおう雑に説明しておくと、ネイビーシールズってのは、世界で最も強い特殊部隊のひとつ。シールズの基礎訓練に入るだけでも大変な偉業とされるぐらい訓練が辛く、海でも陸でも空でも最強だと言われております。実際にどんな人たちなのかは、映画「ネイビーシールズ」などをご覧ください。

 

 

ちなみに、シールズに入りたい人は、以下の体力テストをクリアしなければならないそうです。

 

  • 1000メートルを22分以内で泳ぐ(フィン着用)
  • 2分間で腕立て伏せ70回以上
  • 2分間で懸垂10回以上
  • 2分間で腹筋60回以上
  • ブーツを履いたまま6.5kmを31分以内で走る

 

んー、むずい。これでもなかなかの体力ですが、ここからさらに世界レベルに伸ばしていくわけっすね。

 

 

ってことで、以上をふまえて、現役のネイビーシールズ隊員などが考案したワークアウトがいくつかありますんで、我ら一般人でも使えそうなメニューを見てみましょうー。

 

 

 

シールズ訓練1.ネイビーシールズ体力審査テスト

ネイビーシールズの入隊試験をベースにしたトレーニング法。とりあえず、これを楽にこなせれば、ネイビーシールズの訓練を受けることはできるかも?ぐらいになる。

 

  1. 平泳ぎまたは横泳ぎで457メートルを12分半以内で泳ぐ(まぁこれは抜いてもいいかも)
  2. 10分間の休憩
  3. 2分間で最低50回の腕立て伏せを行う
  4. 2分間の休憩
  5. 2分間で最低50回の腹筋を行う
  6. 2分間の休憩
  7. 懸垂を10回以上行う(時間制限なし)
  8. 10分間の休憩
  9. 2.4kmを10分半以内で走る

 

ちなみに、このレップとタイムは最低限のラインでして、「最適ライン」を狙う場合は、水泳が8分50秒、腕立て伏せ100回を2分、腹筋100回を2分、懸垂20回を2分、2.4km走を8分50秒を目指すことになります。私としては、トレーニング法として使うんじゃなくて、定期的な体力テストの目安として使ってみたいところ。

 

 

 

シールズ訓練2.マーフ・ワークアウト

2005年にアフガニスタンで行われた「レッド・ウィング作戦」で命を落としたマイケル・マーフィー大尉にちなんで開発された、クロスフィット系のワークアウトです。ちなみに、マーフィー大尉については、映画『ローン・サバイバー』で描かれてますんで、興味がある方はご覧ください。緊迫感のある良い映画ですんで。

 

で、このマーフ・ワークアウトは、心肺機能、筋力、持久力、精神的タフネスなど、シールズに必要な特性を鍛えるようにデザインされてまして、以下のような内容になります。

 

  • 9キロのウェイトベストを着用した状態で、以下をできるだけ速く行う

    • 1.6kmを走る

    • 懸垂100回

    • 腕立て伏せ200回

    • スクワット300回

    • 再び1.6kmを走る

 

当然ながら、ガチのシールズでも1セットで懸垂100回はできないので、実践の際は、必要な回数だけミニセットに分けて行います。特に初心者が行うときはウェイトベストを着用しなくても構いません。自重だけで行っても十分にハードですんで。私も一時期「懸垂100回チャレンジ」とかやってたことがありましたが(ウェイトベストなし)、ずっと背中がバキバキで大変だったなぁ……。

 

 

 

シールズ訓練3.シールズ式 腕立てピラミッド&ラン・ワークアウト

ピラミッド型トレーニングってのは、最初は簡単な負荷からスタートさせて、どんどん強度を上げていき、「もう続けられない!」と感じたら、少しずつまた負荷を下げていくトレーニング法です。負荷の上がり下がりを、ピラミッドと呼んでいるわけですね。

 

で、このワークアウトは腕立て伏せのピラミッドから始まりまして、最後はランニングで終わるようになってます。具体的にはこんな感じ。

 

  1. 腕立て伏せを1回行い、それから膝をついてオーバーヘッドアームリーチを1回行う。

  2. 続いて、腕立て伏せを2回行い、それから膝をついてオーバーヘッド・アームリーチを2回行う。これを、以下のように回数を増やしていく。

  3. 1、2、3、4、5、6、7、8、9、8、7、6、5、3、2、1(腕立て伏せ合計81回)

  4. 腕立て伏せの後は、立ち上がって4.8kmのランニングを行う(本来のシールズは砂の上を走るんだけど、ビーチが近くにない場合は、普通にトレッドミルでも可)。

 

 

 

シールズ訓練4.ゴギンズ100バーピー・チャレンジ

デヴィッド・ゴギンズは、元シールズ隊員としては最も有名な人のひとりで、海軍特殊部隊、陸軍レンジャー学校、空軍タクティカル・エアの3つの特殊部隊訓練コースに合格した唯一の男として知られております。さらには、世界的に有名なウルトラマラソンランナーであり、同時に24時間で4,030回の懸垂に成功したという謎の世界記録も持ってまして、かなりご機嫌な人だと申せましょう。

 

このゴギンズ先生が提唱するのが「100バーピー・チャレンジ」で、他のシールズ系ワークアウトとは異なり、室内で短時間に行うことができるのが良いところです。しかし、実際の内容はめっちゃチャレンジングで、やろうと思えば自分の限界まで追い込むことができる良いワークアウトじゃないでしょうか。

 

具体的なやり方は、めっちゃ簡単です。

 

  1. 100回のバーピーを全力で行いましょう。

  2. 100回をやり終えたら、ゴギンズ先生の基準とタイムを比較してください。

    1. 10分以内 = 合格
    2. 11分未満 = 可
    3. 13分以上 = 不可

 

 

 

ってことで、いろいろ書いてきたら長くなったんで、残りは次回のエントリにまわします。どうぞよしなに。

 

 

 

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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