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もっとやる気を出したいなら、二人称で自分をはげませばいい


以前に「人前で緊張せずに話すには、二人称で自分をはげませばいい」って話を紹介しましたが、今度は「もっとやる気を出したいなら、二人称で自分をはげませばいい」って研究(1)が。


これはイリノイ大学の実験で、まず143人の学生を半分にわけて、以下の2パターンでアナグラムの問題を解いてもらったらしい。

  • グループ1:「俺ならできる!」と一人称で自分をはげましながらアナグラムを解く。
  • グループ2:「君なら出来る!」ニ人称で自分をはげましながらアナグラムを解く。

と、結果は二人称グループの圧勝で、問題を解く量が一人称グループにくらべて格段に多かったとか。


もう一個はエクササイズに関する実験で、やはり学生を半分にわけて、以下の2パターンで2週間のエクササイズにチャレンジしてもらったんですね。

  • グループ1:「俺ならエクササイズが続けられる!」と一人称で自分をはげましながら運動をする
  • グループ2:「君ならエクササイズが続けられる!」ニ人称で自分をはげましながら運動をする。

で、やはりこちらも二人称グループの完勝。人前でスピーチをするときだけでなく、嫌な作業のやる気を出したいときにも「二人称のはげまし」が効くみたいっすね。


研究者いわく「二人称を使うと他者から応援されてるように錯覚するのが原因」と推測してますが、個人的には「自分を壁に止まったハエだと考える」と同じように、自己を外から見ることでメタ認知が作動するからじゃないかと思っております。


いずれにせよ、自分を他人事のように見るのは、意外なほど幅広い心理効果があるよって話でした。


credit: AP Photographie via FindCC
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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。