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人生の幸せは、結局「セルフコントロール力」が決めるという話


ともすれば「欲望のままに生きるのが幸せだ!」と思われがちな昨今ですけども、「衝動や欲望は抑えたほうが結局は幸せだよ!」と主張する研究(1)が面白いのでメモ。


これはシカゴ大学の論文でして、414人の被験者にスマホをわたして、「自分がどんな欲望や衝動を感じたか?」や「欲望に負けずに済んだか」といったデータを記録し続けてもらったんですね。


その結果、セルフコントロール力が高かった人ほど、人生に対して満足していることが多いとの結果が出たんですな。これは長期的な話だけではなく、短時間でも自分の欲望を抑えたほうが、幸福感は高くなったらしい。


欲望の否定は「つまらない人生」につながると思われがちですが、研究者いわくセルフコントロール力があったほうが、最終的には嫌な目にあわずに済むので、全体の幸福度はアップするってことだそうな。


また、セルフコントロール力があると心の葛藤が少なくてすむので、心のエネルギーの節約にもなるんだと。確かに、衝動に負けてケーキを食べちゃったときの罪悪感より、自分に打ち勝った喜びのほうが結果的には大きいってのは日常的にもよく経験するところです。


研究者いわく、

セルフコントロール能力は、人類のもっとも価値ある財産だ。

とのこと。これは非常に納得できる話で、以前に紹介した「成功する子 失敗する子」にも、セルフコントロール能力が高いほど年収は高いし、良い職にもつけるし、長生きになるしでウハウハだってデータが山ほど出てましたし、近ごろの脳科学や仏教でも、いかにセルフコントロール能力を高めて欲望を飼い慣らすかが大きなテーマだったりしますしね。


credit: fotoristin via FindCC
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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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