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40歳を過ぎたらもっと肉を食べなさい!そしてひたすら筋トレしなさい!というマクマスター大学研究

protein

 

タンパク質ってどれぐらい必要?のメタ分析

ちょっと前にも「アラフォーほどプロテインが必須!」って話を書きましたけど、今度は「40を過ぎたらどれぐらいのタンパク質が必須なのか?」って問題を徹底的に調べた論文(1)が出てました。

 

 

これはマクマスター大学の研究で、過去のプロテイン研究から質が高い49件を選んでまとめたもの。1863人分のデータをあつかっていて、みんな大好きメタ分析にかけております。なので、割とデータの信頼性は高め。

 

 

参加者の種類はいろいろで、筋トレエキスパートがいれば初心者もいる感じ。タンパク源の種類も、ホエイプロテインからビーフ、卵、乳製品まで様々なタイプが採用されてます。

 



タンパク質は何から取ってもいいし、いつ取ってもいい

で、まず何がわかったかと言いますと、

 

  • 筋トレの期間にタンパク質を増やせば、そりゃあ筋肉は増えるよ!
  • だいたいタンパク質を10%増やすごとに筋肉量は25%アップするよ!

 

みたいな感じ。このあたりは納得の数値じゃないでしょうかね。

 

 

さらに、「どのタンパク源がいいのか?」や「ベストなタンパク質の摂取タイミングは?」って問題については、

 

  • タンパク源はなんでもOK! ホエイプロテインでも牛肉でも豚でも鳥でも大差ないから、好きなものを選んでね!
  • タンパク質はいつ取っても同じ!トレーニング直後だろうが数時間後だろうがなんの違いもないよ!

 

とのことで、別に筋トレ後にあわててプロテインシェイクを飲まなくてもいいし、特にホエイプロテインが優位ってことでもないらしい。まぁホエイプロテインは1gあたりのロイシンの量が多いので、筋肉に必須のアミノ酸を少量で手軽に取れるあたりが、少食の人にはいいんじゃないかなーって感じでしょうか。

 

 

結局、最適なタンパク質量はこれだ!

ただし、いくらタンパク質がいいと言っても、そこにはもちろんリミットがありまして、

 

  • 体重1kgあたり1.6gのタンパク質で、筋肉量アップの効果はほぼ消える!

 

とのこと。当ブログでは割とおなじみの数値が出てきましたねー。もちろん、「プロテインを飲みすぎたとしても筋肉の分解防止に使われるのでムダにはならない!」って考え方もあるんですが、こと筋肉量アップに関してはやっぱこれぐらいが適量なんでしょうなぁ。

 

 

ちなみに、私はいま体重が60kgなんで、「60×1.6」で1日96gぐらいが適量になります。鶏胸肉でいうと、だいたい1日に400〜500gぐらいを食べる感じですね。私はそれぐらい毎日食べてますけど、外食がメインだとなかなか達成しづらいラインかも。外で食べるとどうしても炭水化物が多くなっちゃいますもんね。

 

 

研究チームいわく、

 

トレーニングによる筋力と筋肉量の最大化を狙うには、ほとんどの人はもっと多くのタンパク源が必要だろう。体重1kgあたり0.8gという国の推奨量は、明らかに少なすぎる。

 

とのこと。さらに、40歳を超えた中高年につきましては、

 

現在の中高年は、タンパク質の摂取量が驚くほど少ない(1日に20±18gぐらいだ)。そのため、高齢者ほどプロテインでメリットが得やすい傾向があるのは、何も驚くことではない。

 

だそうな。中高年はただでさえ若者よりタンパク質の代謝が悪いのに、日常的な摂取量も超少ないんだ、と。確かに「俺は肉をいっぱい食べてるぜ!」と主張する同世代の食事をよくみたら、ほとんど脂質がメインだったりしますもんね。

 

 

ってことで、私と同世代のご同輩におかれましては、「とりあえず何でもいいから体重1kgあたり1.6gのタンパク質を毎日取る!」と心がけたほうがよさげ。食が細いような方はホエイプロテイン推奨ってことで。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。