筋肉を増やすための最適な筋トレボリュームはこれだ!というバスク大学のメタ分析
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筋トレはボリュームが大事だが……
「筋肉を増やすのにもっとも大事な要素は?」って疑問は昔からあって、近年では「いろいろあるけどやっぱボリュームじゃない?」って結論に落ち着きつつあるわけです。要は「回数をいっぱいやるのが大事!」ってことですな。ここらへんは2017年のメタ分析でも裏づけられてる話で、すごーくざっくり言っちゃうと、
- 1週間に10セットぐらいやっとくと筋肉はバッチリ育つよ!
みたいな結論になってたりします。多くのデータを総合すると、週に10セットぐらいが筋肉の成長がマックスになるっぽいんですな。
このデータを見てからは、私も週に10セットをこなすようにしてまして、1日5セットずつでメニューを組んでたりします(いまは週に2回の筋トレペースなので)。ボリュームを増やしてからは「また体がデカくなった」と言われることも増えたんで、やっぱ効果はあるんでしょうな。ちなみに、ボリュームが多い筋トレは頭にもいいかも?ってデータもあって、これまたおもしろいポイント。
正しいボリュームを判断するにはセット数だけでいいのか?
が、ここでちょっと気になるのが「たんにセット数さえ増やせばいいの?」って問題であります。当然ながら、同じ1セットでも「10回1でセット」と「8回で1セット」という違いがあるわけで、やっぱそこには違いがあるんじゃないか?と思うのが自然でありましょう。筋トレの悩みはつきませんな(笑)といったところで、新しい研究(1)では「筋トレの最適なボリュームを判断する方法とは?」をガッツリ調べてくれてて非常に使えました。
これはバスク大学によるメタ分析で、過去の筋トレ研究から質が高い14件をまとめたもの。18〜35歳の男性352人と女性7人を対象にしております。参加者は1年以上の筋トレ歴がある人ばかりで、実験期間は6週間以上が基本であります。これは信頼性が高くていいですねー。
では、どんなタイプの実験がふくまれているかをざっくり申し上げますと、
- セット数を同じにして、回数を変えて違いが出るかをチェック
- セット数を同じにして、トレーニングの頻度を変えて違いが出るかをチェック
- セット数と回数をそれぞれ変えて、筋肉の発達が変わるかをチェック
みたいなデザインになってます。まぁ難しいことは考えず、「いろいろまとめて最適な筋トレ量を探ったんだなー」ぐらいに考えていただければ。
筋トレの正しいボリュームとは?
さて、その結論がどうだったかと言いますと、- 1セットの回数が6〜20+の範囲でRPEが7より上であれば、筋肉の発達にはそんな差が出ない!
って感じです。RPEってのは筋トレのキツさを主観で計測する方法で、くわしくは「『自分は本当にちゃんと筋トレができているのか?』を判断するためのRPEスケールの使い方」をご覧ください。
つまり、むやみに1セットの回数を増やさなくてもいいし、まだ体力に余裕がある段階でやめてもいいし、とにかく細かいことは考えずに1週間に10セットを目指そうぜ!ってことになりましょう。これはシンプルでいいっすね。