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「自分は本当にちゃんと筋トレができているのか?」を判断するためのRPEスケールの使い方

MuscleRPE

意外と最適なレベルの手前で筋トレを止めちゃう人は多い
ちょっと前に「筋トレの効果を得るには適切な難易度が必須!」なんて話を書きました。筋トレの最適な負荷は人によって大きく違うんで、いいとこまで自分を追い込まないといかんのですよね。


といっても、ここで難しいのが「多くの人は最適な負荷のちょい手前ぐらいで筋トレをやめがち」って問題であります。基本的に、人間の脳はエネルギーを温存するようにできてますんで、もうちょい筋肉を動かせそうなときでも、ついついブレーキをかけちゃつたりするもんなんですよ。



いかに「主観」で筋トレのレベルを判断するか
そんなわけで前回のエントリでは「RPEを使うといいよ!」って結論でまとめといたわけです。RPEってのは「自覚的運動強度」(rate of perceived exertion)の略でして、すごく簡単にいっちゃえば「自分がどれぐらい辛いしたと思うかどうか?」ですね。要は「主観」っすな。


この「主観」が意外なほど使えるのは過去にもちょっと書いたんですが、この時は有酸素運動に特化した内容だったんで、ここでは「筋トレの最適なレベルを主観で判断する方法」について書いておきます。


筋トレ初心者でも「RPE」は十分に使える
参照するのは2016年の論文(1)で、シドニー大学によるもの。すごくざっくり言うと「RPEでも筋トレの最適レベルがわかるか?」について調べた研究でして、81人の男女に1セット10回ずつの筋トレをしてもらい、そこから主観で「後どれぐらい筋肉を動かせるか?」を判断してもらったそうな(つまりRPE)。


そこでわかったことが、

  • トレーニング歴が長い人でも、ほぼ筋トレ初心者でも「主観」で自分の筋トレの追い込みレベルを判断できる

って結果だったんですな。筋トレを初めて間もない人でも、「いま自分の筋肉はこれぐらい追い込まれてるだろう」って判断しちゃっても構わないわけっすね。


最適な筋トレレベルを判断するためのRPE使用法
具体的には1〜10点の範囲で採点していて、判断基準はこんな感じです。

  • 1〜4点:楽勝レベル。またはほとんど努力がいらないレベル
  • 5〜6点:「まぁ後4〜6回はできるだろう」ぐらいのレベル
  • 7点:「後3回はできる」と自信を持って言えるレベル
  • 7.5点:自信を持って「後2回できる!」と思えるが、もしかしたら3回いけるかも…ぐらいのレベル
  • 8点:「後2回できるかも…」ぐらいのレベル
  • 8.5点:自信を持って「後1回できる!」と思えるが、もしかしたら2回いけるかも…ぐらいのレベル
  • 9点:「後1回できるかも…」ぐらいのレベル
  • 9.5点:「もう1回もできない!」が、ちょっとだけもう1回できる可能性もあるかも……ぐらいのレベル
  • 10点:「もう1回もできない!絶対に無理!」ぐらいのレベル

このスケールをどう使うかは各自の判断でしょうがまず7点の段階までやってみて、そこからプラス3回ほど試してみるぐらいが安全かも。または、とりあえず9点ぐらいまで筋トレしてみて、「やっぱ無理だ!」となったらドロップセットに切り替えてみるのも良さげです。どうぞお試しあれー。

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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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