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もっと脂肪を食べたほうがいいかもしれない8つの場面

Fat

 

ダイエットの世界ではとかく脂肪が悪者にされがちですが、パレオダイエットではしっかりと脂肪を摂ることが推奨されます。なかでも、もしかしたら脂肪を摂る量を増やしたほうがいいんじゃない?って場面がいくつかありますんで、ちょっとまとめておきます。

 

 

1・糖質の摂取量を減らした直後

パレオダイエットではマイルドな糖質制限をオススメしてますが、炭水化物を減らしたぶんのカロリーは脂肪で補うのがベター。低糖質に切り替えた直後は、体が慣れていないせいで元気が失くなりがちでして、そこを手っ取り早いエネルギー源である脂肪でカバーするわけですね。

 

 

2・筋肉が増えにくく、脂肪が減りにくくなった場合

動物の肉に多くふくまれる飽和脂肪酸は、テストステロンの材料になる大事な成分。こいつが少ないと筋肉がつきにくくなり、脂肪も増えていきやすくなっちゃうんですね。タンパク質と脂肪を摂ったうえで筋トレをすると、テストステロン値がガッツリと上がりますんで、心当たりのある方はしっかりお肉を食べましょう。

 

 

3・肌荒れが激しくなってきた場合

肌荒れの原因には、リーキーガットホルモンバランスの乱れなど、いろんな理由が考えられるんですが、意外と多いのがシンプルに脂肪が足りないパターン。当然ながら、お肌のうるおいを保つには皮脂が必要でして、その材料には脂肪酸が使われます。

 

 

4・妙に疲れが抜けない場合

脂肪にはコリンって栄養素が入ってまして、細胞膜を作ったり神経伝達物質の材料に使われたりしております。こいつが不足すると、慢性疲労の原因になっちゃうんですな。ほかにも、コリンが足りないと、腎機能の低下や脂肪肝などが起きますんで、注意したいところです。

 

 

5・記憶力や集中力が落ちてきた場合

こちらも上の話と関連してまして、脂肪が少ないとコリン不足が起きた結果、神経伝達がにぶって脳の機能が落ちてきちゃう。また、MCTオイルやココナッツオイルにふくまれる中鎖脂肪酸には、ケトン体の量を増やして脳の働きをアップする作用が知られてまして(1)、積極的に使っていきたい油の1つであります。

 

 

6・善玉コレステロールが少ない場合

一般的に善玉と呼ばれるHDLコレステロールは、飽和脂肪酸やモノ不飽和脂肪酸などでも増やすことが可能。飽和脂肪酸は 牛や豚などの肉類や乳製品、モノ不飽和脂肪酸はナッツ・オリーブオイルアボカドなんかに入っております。

 

 

7・炭水化物をガッツリ食べる場合

普段は低糖質を心がけていても、ときにはガッツリと炭水化物を食べたい時もあるはず。そんなときは、脂肪と一緒に食べるのがかなり効果的で、特に乳製品の脂肪には、GI値の上昇を抑える働きがあるとか。わたしも炭水化物を摂るときは、なるべくチーズやバターを組み合わせるようにしております。

 

 

8・酒を飲む場合

 牛や豚などの肉類に多い飽和脂肪酸には、アルコールの毒をやわらげる作用がありまして(2)、飲む前には脂肪を摂っておくと、酒のダメージを減らせていい感じ。といっても、飲み会の前に肉を食うのもしんどいでしょうから、ダークチョコレートココナッツオイルを軽く口にしておくのが手軽でいいかと思います。

 

 

まとめ

そんなわけで、もっと脂肪を食べたほうがいいかもしれない8つの場面でした。もちろん、上で挙げた症状には、他にもさまざまな原因が考えられますんで、いちがいに脂肪不足が原因とは言い切れないのが難しいところ。しかし、普段から低脂肪食が続いているような方は、試しに脂肪の摂取量を増やしてみてもいいかもです。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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