恋人ができない人にはどんな特徴がある? 59カ国のデータを調べてわかったこと
恋愛や結婚の話になると、「収入があればモテる!」や「コミュ力があればいい!」みたいな話になりがちですな。
とはいえ、実際にどこまで個人のスペックが重要なのかってのは、まだよくわからないところも多いわけで、そこで新しい研究(R)では「恋人がいない人の特性とは?」ってところを世界のデータから調べててくれて面白かったです。
これはヴロツワフ大学などの研究で、チームは「世界価値観調査」のデータを使って分析を行ったもの。こいつには2017〜2021年にかけて59カ国で集めた調査データが含まれてまして、合計7万1,169人分の情報を調べたんですよ。もちろん、ここには日本人のデータも含まれております。
この調査でなにをやったかと言いますと、まずは参加者を、
- 結婚している、または夫婦同然に同居している人
- 未婚で、現在パートナーがいない人
に分けたうえで、年齢、性別、学歴、収入、仕事の有無などを比較。さらに、それぞれの国の文化までチェックして、「どういう人に恋人がいないのか?」をめっちゃ幅広く調べたんですな。
その結果、「恋人がいない人」たちに当てはまる特徴は、ざっくり以下のような感じだったそうな。
- 年齢が若い
- 男性
- 大きな街に住んでいる
- 学歴が高い
- 収入が低い
- 失業している
まぁ、ここらへんはどれも納得でしょう。収入が低かったり仕事が不安定だったりすると、恋人を作りづらいのは当然ですからね。これに加えて、
- 若者はまだ相手を探している可能性が高い
- 高学歴の人は教育期間が長いぶん、就職や結婚の時期も遅れやすい
- 大きな街は、「早く結婚しないと!」みたいなプレッシャーも低いので、独身生活が受け入れられやすいのかも
みたいな要素がからむんでしょうな。
でもって、さらにこのデータでは「恋人の有無には、その国の文化も大事!」って結果を出してるのがおもしろいところです。 どういうことかと言いますと、
- 個人の自由や自立を重視する国ほど、全体的に恋人がいない人が多かった。個人主義的な社会では、「結婚して一人前」みたいなプレッシャーが少ないので、自分の価値観に合わせて生きやすくなり、「条件に合う相手が見つかるまで待つ!」という選択をしやすいのだと思われる。
- さらには、個人主義を重視する国ほど、収入が低い人や失業中の人ほど恋人がいないという傾向も強かった。これは、こういう社会では、個人の自立が求められるぶん「経済的に自立してから家庭を作るべきだ!」という価値観が強いため、恋愛には経済力が重視されるようになるのだと思われる。
- また、個人主義的な国では、男性ほど恋人がいない傾向もあった。これについて研究チームは、男性にはもともと「自立していなければならない!」という社会的なプレッシャーが強いので、それが個人主義の文化で強化されている可能性を指摘している。
みたいな感じです。個人の自由が増えるほど恋愛もしやすくなるかと思いきや、逆に「まずは自力で生活を安定させろ!」という圧力も強まってしまうってことで、これは興味深い傾向ですねぇ。
で、ついでに研究チームは、ここで「文化の柔軟性」についても調べております。ここでいう柔軟性ってのは、状況に合わせて自分を変えることや、謙虚さ、自制心、教育などの長期的な目標を重視する傾向のこと(日本や韓国などの東アジア諸国に多いらしい)。この逆が「記念碑主義的な文化」と呼ばれてまして、こちらは自分らしさや誇り、変わらない価値観、目の前の欲求を重視することを重視する文化なんだそうな(メキシコとかチリなどの中南米に多いらしい)。
こちらの結果がどうだったかと言いますと、
- 柔軟性が低く、記念碑主義的な傾向が強い国ほど、恋人がいない人が多めな傾向があった
って感じだったそうな。このような文化では、自分の気持ちに忠実に行動する人のほうが評価されやすいので、その結果として短期的な交際が増え、長期的なパートナーがいる人の数が減るってことらしい。こうして見ると、各国の文化もパートナーの有無を左右するんでしょうなぁ。
というわけで、この研究から得られる教訓としては、
- 恋人ができない!結婚できない!って問題は、国の文化の問題もかなりありそうなので、すべて本人の性格や努力不足に還元するのはしんどい。年齢や収入といった個人の条件が同じでも、周囲の文化によって、「まず自分の力で生活を安定させてから恋愛しろ」ってプレッシャーが強まるんで。
みたいになりますかねぇ。特に個人の自由が大きい社会は、独身を選びやすい社会でもある一方で、恋愛や結婚に必要な条件がすべて自己責任になっちゃう社会でもあるんで、そこは念頭に置いておきたいところです。



.jpg)
