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摂氏19度の部屋で眠ると脂肪が燃えやすくなるらしい

bed

 

ちょい前に、冷たいシャワーがダイエットに効くって話を書きましたが、近ごろ出た論文(1)によれば、寝室の温度を下げただけでも脂肪は燃えやすくなるらしい。

  

 

これは米国立衛生研究所の実験でして、5人の被験者たちに、4カ月にわたって実験室のベッドで寝てもらったんですね。具体的には、

 

  • 最初の1カ月目は適温の部屋で寝る(摂氏24度ぐらい)
  • 2カ月目は肌寒い部屋で寝る(摂氏19度ぐらい)
  • 3カ月目は適温にもどす
  • 4カ月目は温暖な室温に上げる(摂氏27度ぐらい)

 

って感じ。すると、肌寒い部屋で寝た被験者は、インシュリン感受性が改善(=糖尿病になりにくい)したうえ、褐色脂肪細胞が2倍に増えたというんですな。褐色脂肪細胞は体の代謝を高める機能を持ってまして、増えれば増えるほど自動的にカロリーを消費してくれるありがたい細胞。俗に「良い脂肪」などとも呼ばれております。

 

 

研究者いわく、

 

寒い部屋で寝るだけで、代謝機能をアップできることがわかった。これは、長い目で見て糖尿病のリスクを減らし、メタボ対策にもなる可能性が高い。

 

とのこと。ただし、室温を元もどすとダイエット効果はすぐに消えてしまったうえに、温暖な部屋で寝たら逆に褐色脂肪細胞が減っちゃったそうで、寝室の温度はつねに低めに設定し続けたほうがいいみたい。実際、この研究者も、寝室は肌寒いぐらいになるよう調整してるそうな。摂氏19度ぐらいなら耐えられなくもないし、この冬は暖房なしで寝てみるか…。

 

 

credit: Luana Spagnoli via FindCC


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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