アレルギーに勝つためのパレオダイエットの具体的なメニュー例14日分
ここんとこ「パレオダイエットの具体的な食事例を教えて!」といったリクエストが増えております。基本的にはパレオダイエットの指針をアレンジしていただければいいんですが、確かに詳細なメニューのサンプルがあると便利ですもんね。
といっても、当然ながら個人の体質によって最適なメニューは変わります。特に重要なのがアレルギーや自己免疫疾患でして、たとえばトマトやナスといった健康食材も避けなきゃいけなかったりしますからね。
そんなわけで今回は、わたしがアレルギー対策をしていたころに実践したメニューの例を並べておきます。
わたしは重度のハウスダストアレルギーと軽度の花粉症だったんですが、対策用メニューを3カ月ほど食べていたらかなり症状が収まりました(完治ではない)。ベースの理屈は同じなので、おそらくは喘息や湿疹のような免疫系の疾患にも効果はあるはず。
アレルギー対策メニューのポイント
具体的なメニューの前に、まずは大まかなガイドラインをいくつか。アレルギーに勝つための重要なポイントは以下のとおりです。
- 調理法は「蒸す」か「茹でる」が基本:アレルギー体質の人は消化器官をいたわるのが大事なんで、肉はとろ火で煮込み、野菜やシチューかスープにしましょう。スロークッカーが手軽でオススメ。
- 免疫反応を起こす食品を取らない:腸は免疫活性の急所。グルテンの入った穀物や豆類、乳製品、卵、ナッツ類、種子類、アルカロイド系野菜などは、免疫反応を引き出す可能性が高いのですべてNGであります。
- 酒は飲まない:アルコールには腸を荒らす作用があるので、対策中はひかえましょう。
- 鎮痛系のクスリは飲まない:アスピリンやイブプロフェン、アセトアミノフェン、ステロイドといった薬剤には、すべて腸内環境を荒らす作用があります。どうしても辛いときは仕方ないですが、可能な限り避けましょう。
アレルギー対策用のオススメ食材
続いて、アレルギー体質の人が摂っておきたい食材を、栄養素ごとに並べておきます。いずれも腸内環境の改善と免疫力の改善には必須。
- ビタミンA:レバー、グラスフェッドバター
- ビタミンC:オレンジ、ニンニク、ブロッコリー
- ビタミンD:サーモン、ニシン、コッドリバーオイル
- 酪酸:グラスフェッドバター
- グリシン:サーモン、ニシン、コッドリバーオイル
- プロバイオティクス:ぬか漬け、キムチ、ザワークラウト
- セレニウム:ニンニク、カブ
- 亜鉛:牡蠣、牛肉、貝類
- 水溶性食物繊維:サツマイモ、バナナ
具体的なアレルギー対策メニュー14日分
以上の話をふまえたうえで、具体的なメニュー例は以下のようになります。
▼1日目
- 朝食:ぬか漬け、サツマイモ(レンジ調理)、鶏もも+マスタードソース(鶏ももにマスタード、ココナッツオイル、塩を混ぜたソースを塗ってオーブンで焼く)
- 昼食:鶏もも+マスタードソースの残り物、葉物野菜のサラダ(ナス科野菜が入ってなければ何でもOK。ドレッシングはバルサミコ酢とオリーブオイル)、シイタケと豚ひき肉焼き(豚ひき肉にタマネギのみじん切りを混ぜ、シイタケの乗せてフライパンで焼く)
- 夕食:ラム肉のロースト(ラム肉、ニンジン、ニンニク、タマネギ、オリーブをスロークッカーに入れて適当に煮込む。味つけは塩のみ)、ほうれん草とカブのソテー
▼2日目
- 朝食:牛脇腹肉のステーキ(牛の脇腹肉をみじん切りニンニクのニンニクにもみ込み、ココナッツオイルでタマネギと焼く)、カブとニンジンのソテー
- 昼食:サケの水煮缶に、オリーブ+さいの目切りのアボカド+オリーブオイル少々
- 夕食:鶏ももロースト(鶏ももにハーブスパイスと塩をふってオーブンで焼く)、マッシュサツマイモ(ローストしたサツマイモを木べらでつぶす)、ほうれん草のおひたし
▼3日目
- 朝食:サツマイモのパンケーキの残り物、サケの水煮缶
- 昼食:鶏ももローストの残り物、ほうれん草のサラダ(ほうれん草に刻んだクルミとアーティチョークを混ぜ込む。ドレッシングはバルサミコ酢+塩+アンチョビ)
- 夕食:ニラレバのオリーブオイル炒め、カリフラワーライス(フードプロセッサーにかけたカリフラワーを、ニンニクとココナッツオイルで炒めて塩とコリアンダーをまぶす)、冷凍ブルーベリー
▼4日目
- 朝食:ザワークラウト、塩焼きニシンサラダ(塩焼きニシンをほぐして旨塩とレモン汁であえ、水菜と一緒に食べる)、カリフラワーライスの残り物
- 昼食:ラム肉とじゃがいもの煮物(ラム、じゃがいも、タマネギをスロークッカーで煮込み、塩とコリアンダーパウダーで味つけ。ミントを乗せて食べる)、ほうれん草のサラダ(同上)
- 夕食:小松菜とホタテの炒め物(ホタテにおろし生姜を混ぜてオリーブオイルで炒め、鶏ガラスープで味つけ)、かぼちゃの煮物(ラカント使用)、ぬか漬け、リンゴ
▼5日目
- 朝食:牛ひき肉のカレースパイス炒め(牛ひき肉をオニオンパウダー、塩、ガラムマサラ、コリアンダーと炒めたもの)、かぼちゃの煮物の残り物
- 昼食:サーモンロール(スモークサーモン、つぶしたアボカド、キュウリスライス、タマネギスライスを海苔で巻いて食べる)
- 夕食:手抜きポークシチュー、カリフラワーライス(同上)、ミカン
▼6日目
- 朝食:豚ハンバーグ(豚ひき肉に、塩とタイムを混ぜて小さなハンバーグ状に焼く)、スイスチャードのおひたし(ほうれん草でも可)
- 昼食:牛ハラミの野菜炒め(サイコロ状の牛ハラミを、ブロッコリー、タマネギ、カシューナッツと炒める。ココナッツオイル使用)、焼き芋
- 夕食:ラム肉のシチュー(ラム肉をニンジン、タマネギ、じゃがいも、セロリをスロークッカーで煮る。味つけは鶏ガラスープと塩、タイム粉末、コショウなど)
▼7日目
- 朝食:鶏もものロースト(オーブンで焼いた鶏ももに、シナモン、オニオンパウダー、塩を混ぜたスパイスで食べる)、マッシュカボチャ、ザワークラウト
- 昼食:サーモン缶に適当な葉物野菜を混ぜたサラダ(ドレッシングはオリーブオイルとアンチョビ使用)、冷凍ブルーベリー
- 夕食:シトラスローストチキン(丸鶏の中にタマネギ、ニンニク、オレンジ、ニンジン、ハーブソルトを詰め込んで焼く)、野菜のロースト(タマネギ、ニンジン、ズッキーニ、エリンギ、ローズマリーに少量のオリーブオイルを混ぜてオーブンで焼く)
▼8日目
- 朝食:ザワークラウト、ローストチキンの残り物、リンゴ
- 昼食:葉物野菜のサラダ(ナス科野菜が入ってなければ何でもOK。ドレッシングはバルサミコ酢とオリーブオイルにアンチョビ)、ローストチキンの残り物
- 夕食:鶏肉のレタス包み(鶏ひき肉を塩と五香粉で炒めたものを生レタスで包んで食べる。ソースは芝麻醤と醤油にゴマ油をあえたもの。キュウリやニンジンをトッピングする)、焼き芋
▼9日目
- 朝食:鶏もも肉のレタス包み(ニンニクと焼いた鶏ももを酢と醤油で煮付け、レタスに巻いて食べる)、ココナッツマッシュポテト(茹でたじゃがいもにココナッツクリームとココナッツオイルを混ぜて裏ごし。味付けは塩のみ)
- 昼食:ラムバーグ(ラムひき肉にパクチー、おろしニンニク、おろしショウガ、ターメリック、ガラムマサラと塩を混ぜてフライパンで焼く)、野菜のロースト(同上)
- 夕食:ペストシュリンプ(茹でたエビと細切りのズッキーニをあえたもの。ソースは、ニンニク、コリアンダー、バージンオイルをフードプロセッサーにかけたものを使う)、蒸しブロッコリー(シュリンプ用ソースを転用)
▼10日目
- 朝食:ラムバーグの残り物、リンゴ、冷凍ブルーベリー
- 昼食:シュリンプ巻(細かくカットしたエビに、キュウリ、ネギ、アボカドを混ぜ、海苔に巻いて食べる)、葉物野菜のサラダ(同上)
- 夕食:スパイスポーク(塩、クミン、コリアンダー、おろしニンニクを豚ヒレにまぶしてオーブンで焼く。ある程度焼き上がったら、タマネギ、ニンニク、ニンジン、オレンジをくわえてさらに焼く)、根菜のソテー(カブ、レンコン、ナガイモなど)
▼11日目
- 朝食:スパイスポークの残り物
- 昼食:鶏もも+マスタードソース(同上)、キャベツのソテー
- 夕食:牛すねのオレンジ煮(牛すね肉とサツマイモをスロークッカーに入れ、オレンジスライスとオレンジジュース、クミン、ニンニクを混ぜた牛骨スープで煮る)、ほうれん草とカブのソテー
▼12日目
- 朝食:紫キャベツのサラダ(千切りの紫キャベツに、細切りニンジンとブロッコリー、さいの目に切ったリンゴを混ぜ、塩とオリーブオイルで食べる)、豚ハンバーグ(豚ひき肉に、塩とタイムを混ぜて小さなハンバーグ状に焼く)
- 昼食:牛すねのオレンジ煮(同上)、ニンジンのソテー
- 夕食:鶏ももロースト(鶏ももにハーブスパイスと塩をふってオーブンで焼く)、芽キャベツ煮(茹でた芽キャベツと炒めたベーコンをチキンストックで煮る)
▼13日目
- 朝食:ザワークラウト、焼き芋、ホウレン草のスモークサーモン巻
- 昼食:鶏ももローストの残り物、芽キャベツ煮の残り物
- 夕食:サーモンのローズマリーソルト焼き(サーモンをココナッツオイルで焼き、レモン汁とローズマリーソルトで味付けする)、焼き芋、赤キャベツとタマネギのソテー(赤キャベツとタマネギをココナッツオイルで炒め、リンゴとお酢、ローズマリーソルトで味をつける)
▼14日目
- 朝食:サーモンのローズマリーソルト焼きの残り物、赤キャベツとタマネギのソテーの残り物
- 昼食:鶏肉のレタス包み(同上)、アボカドサルサ(キュウリ、パイナップル、マンゴー、アボカドをさいの目に切って混ぜあわせ、塩とライムジュース、オリーブオイルで味付け)
- 夕食:マグロステーキ(焼いたマグロにレモン汁、コリアンダー、塩で味付けしたもの)、大根サラダ(細切り大根とニンジンに塩とオリーブオイル、アンチョビで味付け)、根菜のソテー(同上)
まとめ
そんなわけでアレルギー体質な方のための食事例を見てみましたが、これはあくまでわたしが実践したパターン。その日の気分で選んだらこうなっただけで、別に理想形ってわけじゃありません。
ここから自分の好みにあった食材を選んで、日々のメニューの参考にしていただければ幸い。各メニューの分量は、「手ばかりダイエットガイドライン」に沿って調整していただければと思います。