なぜアレルギー持ちはナス科野菜(トマト・ピーマン・ナス)を食べてはいけないのか?
当ブログでは、アレルギー対策の話を何度も書いてますが、必ず「NG食品」にリストアップされるのがナス科の野菜であります。ナス、トマト、ジャガイモ、トウガラシ、ピーマン、パプリカなんかが代表例ですね。
もちろん健康体の方が食べるぶんには問題はないんですが、アレルギー持ちにはツラい症状を引き起こす可能性が大でして、「プチ除去食」をやっても「ナス科だけは最後までダメでした!」なんてケースも珍しくなかったり。というか、そもそもナス科の植物には毒性が高い種類のほうが多く(タバコとか)、ちゃんと食べられるほうがレアなんですよね。
なので、当然ながらナスやトマトにも一定の毒性がありまして、食べ過ぎれば健康体の人でも関節炎が起きちゃったりとか(1)。怖いですねぇ。
というわけで、今回はナス科の野菜がアレルギー持ちには良くない理由についてです。
1 ナス科野菜にはレクチンが多い
ビールや豆類に多くふくまれるレクチンって毒素は、ナス科の野菜にも多くふくまれております。レクチンにはリーキーガットを引き起こす作用があるので、アレルギー持ちにはできるだけ避けたい成分の1つ。
もちろん、レクチンはあらゆる野菜にふくまれる成分でして、すべてが問題なわけじゃありません(例えばベリー系のレクチンは毒性が超低い)。ただし、ナス科野菜のレクチンは、
- わりと熱に強い
- 消化が悪い
- 腸壁の細胞にくっつきやすい
って特徴がありまして、他にくらべて体に悪さをしやすいんですね(2)。特にトマトのレクチンは血液に入り込みやすく、リーキーガットを引き起こす可能性がデカかったりします。アレルギー持ちじゃない方でも、生のトマトは食べすぎないほうが無難かと。
2 ナス科野菜にはサポニンが多い
サポニンは、豆類にもふくまれる毒素の一種。ナス科野菜には、グリコアルカロイドと呼ばれるサポニンが多く(3)、やはりリーキーガットの原因になることがわかっております(4)。
さらに、グリコアルカロイドは免疫系を活性化する作用がありまして、これがアレルギー持ちには激しいダメージを引き起こしちゃう。本当なら免疫系が活性化するのはよいことなんですが、アレルギー持ちの場合は、
- リーキーガットが起きて腸からタンパク質が血液に漏れ出す
- 活性化した免疫系がタンパク質を敵だと誤認
- タンパク質を攻撃し始めて抗体をガンガン作る
- 激しいアレルギー症状!
といった悪循環をもたらすんですな。
ちなみに、ナス科野菜の一種であるトウガラシにふくまれるカプサイシンも、アレルギー持ちには大敵。一般的には「脂肪の燃焼効果が!」と言われてもてはやされますが、いっぽうではリーキーガットの原因になることもわかってまして(5)、お腹の具合が悪い方は避けたほうが無難。
まとめ
そんなわけで、アレルギー持ちがナス科野菜を避けるべき理由を書いてみました。ただし、アレルギーではなくてもナス科野菜への耐性が低い人は多いので注意が必要であります。
個人的にも、トマトを2日連続で食べると目がかゆくなったりしちゃうんで、どうもナス科野菜には弱いっぽい。ナス科野菜に関しては、ぜひ自分の体調を観察しつつ食べることをオススメします。