【疲労回復?】重曹が掃除と運動のパフォーマンスアップ以外にも役立つ4つのこと
こないだの「国際オリンピック委員会が認めたサプリ」でも「重曹は使えるよー」って話があったとおり、重炭酸ナトリウムってのは、料理や掃除のほかにもいろんな使い勝手があるわけです。
当ブログで取り上げたところだと、
みたいなデータを紹介しております。どこまでの効果があるかはまだ不明なんだけど、とにかくおもしろいご利益が多そうなんですな。
なんで重曹にそういう効果があるのかと言いますと、ざっくり言えばpHレベルが9のアルカリ性だから。
ご存じのとおり、あらゆる物質にはpHレベルがありまして、アルカリ性と酸性のあいだでバランスを取っております。これは人体でも同様で、体が必要以上に酸性にかたむかないように、腎臓が天然の重炭酸ナトリウムを作り出して体内のpHバランスを調整してるんですな。
ところが、超ハードな運動をしたりすると体が酸性にかたむいていきまして、一時的にバランスが崩壊することに。ここで重曹を投入すると酸が中和されて、パフォーマンスの向上につながったりするんだ、と。おもしろいっすねぇ。
でもって、近年ではさらに「重曹ってほかにもいろいろ使えるんじゃないの?」ってのがわかってきましたんで、そこらへんをまとめておこうかと。
1 胸焼けとか消化の問題に効くかも!
基本的に酸を中和する働きが大きいので、当然ながら胃酸まわりの問題には強め。なかでも消化器系に重大なダメージをもたらす胃酸の逆流については、いい感じのデータ(1)が出てたりします。
これは定期的に胃酸の逆流に悩む男女118人を対象にしたもので、1日300mgの重曹を飲んで様子を見たところ、プラシーボにくらべてすぐに症状が改善したというんですな。
「なんとなく胸焼けが……」とか「胃酸が上がってきて……」みたいな問題にお悩みの方は、ひとつまみぐらいの重曹を溶かした水を飲んでみるのもありかもしれません。具体的には、小さじ半分ぐらいの量を水に溶かして飲めばOKであります。
2 体の疲れや痛みが減るかも!
上で紹介した「重曹で運動のパフォーマンスがアップ!」ってデータとかぶる話ですが、重炭酸ナトリウムは体の疲れをやわらげてくれたりもします。当然、体を動かせば全身が酸性に傾いて、とくに筋肉の疲れがすごいことになるんですな。
なかでも重曹は急に負荷がかかるような運動(HIITとかね)に効果的で、エクササイズ前に体重1kgあたり0.2〜0.4mgを飲めばOK(2)。筋トレの疲れにも有効なことがわかっていて、筋肉痛が減ったり、エクササイズ後の回復が早くなるなんてデータもあったりします。
事実、近年では重曹ローディングをするアスリートも増えてると言いますし、肉体の疲労に使うのはいいかもですねー。
3 歯の健康にいいかも!
は歯のエナメル質が酸で溶けるのが原因。ならば、酸を中和する重曹には効果があるのでは……という考えになるわけですが、実際の臨床テスト(2)でも良い成績が出てたりします。
これは健康な成人に「重曹が入った歯磨き粉を使ってもらったらどうなる?」ってのを調べたもので、普通のペーストよりもプラークの量が激減したというんですな。事実、重曹入りの歯磨き粉もすでに売られてますし、やっぱり効果があるんだなーみたいな感じ。
別に専用の歯磨き粉を買わなくても、重曹を溶かした水に歯ブラシをつけてから磨くだけでもOKであります。
4 腎臓のトラブルに効くかも!
先述のとおり腎臓は体内の重炭酸ナトリウムレベルをキープしてるんで、やはり重曹が役立つ可能性は大であります。
たとえば2009年の実験(2)では、134人の男女が対象で、慢性的な腎臓の病気に悩んでいる人か、血中の酸性レベルが高い人だけをチョイス。そのうえで半数に1日600mgを飲んでもらったところ、がっつりと症状の進行スピードが遅くなったというんですな。
もちろん、腎臓のトラブルは重要なんでお医者さんに通うのが第一ですが、サポート役として重曹の使用を相談してみるのもいいっすね。
まとめ
そんなわけで、重曹っていろいろおもしろいよなーというお話でした。実は、ほかにも「悪性の腫瘍に効くのでは?」みたいな説もあるんですけど、イマイチ心もとないので今回は割愛しました。
いずれにせよ重曹なんて安いもんですし、キッチン周りの掃除にも使えますので、おひとつ持っといてもいいのではないかと思う次第です。