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ネガティブ思考がわきあがって止まらない!をとりあえずしのぐ3つの技法



ネガティブ思考についてのご質問をいただきました。

鈴木さんはよく「反すう思考」について書いてますよね。僕もネガティブなことを考えることが多いので治したいのですが、いろいろ試してみても何度も反すうしてしまいます。初歩的な質問だったらすみませんなのですが、もっと簡単にマイナスな思考を止める方法はないでしょうか?


とのこと。いちおうおさらいしておきますと、「反すう思考」ってのは自分の欠点や過去の失敗を何度も何度も考え続けちゃうことで、近年では鬱病の最大原因のひとつと考えられてたりします。


「反すう思考」が難しいのは、悪いとわかっててもつい考えてしまうことです。頭では「考えてはいけない!」と思ってるのに、どうしても脳裏に浮かんで来ちゃうんですよね。実に困った現象であります。


当ブログでは、これまでにも「反すう思考」対策をいくつか紹介してまして、


なんてことを書いてるわけですが、まぁ確かにどれも難しいんですよね。一番オススメなのは自然の中を歩くことですが、都内に住んでたらそう簡単にもいきませんし。私もかつては「反すう思考」に悩まされたクチなので、そこらへんはよくわかります。


ってことでここでは、頭の中に何度もよみがえってくる思考を交わすための基本をいくつかまとめておきます。ネタ元はハーバード大学のダニエル・ウェグナー博士(R)で、日本では「シロクマの実験」(考えるな!と思うと考えちゃう心理)で有名な先生ですな。

反すう思考をかわすための手軽な3つの技法
で、博士がオススメする、よみがえってくる思考をかわす方法は3つであります。



1.とにかく気をそらせるものを探す

「嫌なことを考えてはいけない!」と思うと逆効果になるだけなんで、とにかく気をそらせるものを見つける。それはゲームかもしれないし、楽しみにしてたアニメかもしれないし、自分の注意がそれるものならなんでもあり。


ちょっと前に「テトリスで嫌な記憶がよみがえる回数を減らせる」なんて話もありましたが、これなどはまさに同じ考え方を使ってますね。とりあえず気をそらして、自然と思考が去るのを待つ作戦っすね。



2.とりあえず「あとまわしにしよう」と考えてみる


ネガティブな思考がわきあがってきたら、「とりあえず明日の8時にしよう…」と自分に言い聞かせてみるテクニックです。そんなことでいいの?と思っちゃうかもですが、これがじつは過去にいろんなデータで効果が確認されてたりするんですな。


やるべきことは、とりあえず「あとでネガティブになるぞ!」と決めてしまうこと。もちろん、あとで再びネガティブな思考が浮かんできたら、「また明日にお願いします」とさらに先送りすればOK。こんなシンプルな技術なのに、意外と効くんですよねぇ。



3.マルチタスクはやめとく


これは対策というよりも予防措置でして、ネガティブ思考に負けないためにもマルチタスクはNGであります。というのも、ヒトはマルチタスクに異様に弱い生き物なんで、いちどに複数のことをやり続けると脳の負荷が高くなりすぎちゃって、メンタルから余裕が失われちゃうんですよね。


実際、過去の実験でも「脳の負荷が高くなりすぎた人は死の思考にとりつかれやすい!」なんて結果が出てますんで、とりあえずシングルタスクをつねに心がけておくとよいかと思われます。


まとめ
そんなわけで、ウェグナー博士による「反すう思考」対策でした。もちろん本気でやろうと思ったらマインドフル瞑想自動思考キャッチトレーニングなんかに取り組む必要があると思いますが、当座しのぎとしてはよろしいのではないでしょうか。


個人的には「あとまわし法」がオススメで、簡単なわりには効果が高いなーと感じております。お試しください。

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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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