今週の小ネタ:頭が良くてアイデアが豊富な人の特徴、睡眠のジャマはメンタルに最悪、気持ちが激しく落ち込む"考え方"
ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。
頭が良くてアイデアが豊富な人ほど”あれ”が起きがち
まずはペンシルベニア大学などの研究(R)で、「知性的で創造性が高い人の特徴とは?」という内容をあつかっております。どんな実験だったかというと、
- 100人ちょいの男女を集める
- 「1点を5分だけ見つめてくださいねー」と指示
- その間の脳をスキャンする
- スキャンの結果を、みんなの認知&創造性テストの結果とくらべる
って感じになってます。なにもしてないときの脳の働きが、現実の知性や創造性とどう関係しているかをチェックしたわけですな。
これで何がわかったかと言いますと、
- 頭が良くてアイデアが出やすい人ほど白日夢を見がち!
だったそうです。認知機能が高い人は、なにもやることがないときほど非現実的な空想がガンガンに頭に浮かびやすいみたい。
こういう現象が起きる理由は、
効率の良い脳を持つ人は、脳のキャパが大きすぎて意識がさまよい出すとを止められないのだろう。
だそうです。頭がいい人は脳のリソースがありあまってるんで、ほっとくといろんな空想をし始めるんだってことですな。
睡眠のジャマはメンタルに最悪だ!という話
こちらはジョンズホプキンス大学の研究(R)で、被験者を睡眠ラボに呼んで、3つのグループに分けてます。
- 寝た後で定期的に無理やり起こされる(ただし睡眠時間はいつもより多い)
- いつもの就寝時間より送らせて寝る(睡眠時間はいつもより少ない)
- いつもどおりに寝る
そのうえでみんなの気分の変化を確かめたところ、2日後にこんな傾向が確認されました。
- 定期的に睡眠をジャマされたグループは、ポジティブな気分が31%も減った!
- いつもより遅い時間に寝たグループは、ポジティブな気分が12%も減った!
だったそうです。要するに、
- 途中で眠りをジャマされると、いかに全体の睡眠時間が長くてもメンタルには大きな被害が出る!
みたいな結果だったわけですな。睡眠のジャマは短眠よりも良くないんだ、と。まぁ夜中に何度も起きちゃうのは不眠の基本的な症状なんで、よくわかる話ですな。
メンタルに激しく悪い”考え方”とは?
最後はボーリング・グリーン州立大学の研究(R)で、「この考え方をしてるヤツはストレスに超弱い!」って結論になってます。
で、まずは結論から言ってしまうと、
- エンタイトルメントな人は他人の批判に超弱いし、他人のことも傷つけまくる!
みたいな感じになってます。エンタイトルメントな人ってのは、要するに「自分は他人より優れているのだ!そして、他人の賞賛を受けるべきなのだ!」と思ってるようなタイプのことです。ナルシストをこじらせたようなイメージですかね。
で、この論文は過去のパーソナリティ研究から約170件のデータをレビューしたもので、エンタイトルメントを持つ人にはこんな特徴があったそうです。
- つねに落胆の気持ちを味わいがち(いつも他人の賞賛を求めてればそうなりますわな)
- 落胆の気持ちが激しい怒りをかき立て、ついでに不安や悲しみの感情も引き起こす
- ネガティブな感情のせいで、さらに他人の賞賛を求めるようになる
ってことで、まさに負のスパイラルにからみ取られた状態になっちゃうわけですねー。
また、そのほかに得られた知見としましては、
- エンタイトルメントは若い人に蔓延しつつある
だそうです。まぁエンタイトルメントが強い人ほど「感謝を鍛えるぞ!」とは思わないような気もしますが…。