自分の「体内時計」の種類を知らずに過ごすとパフォーマンスはどれだけ悪化するのか?問題
2018年に出た朝渋さんのイベントにて、こんなことを語ったことがありまして。
ある調査では、現代社会で「MAX能力を出せていない人」の割合は62%もいることがわかっています。
朝型の人が夜に働いてパフォーマンスが落ちている、または夜型の人が朝に働いてパフォーマンスが落ちている場合と、両方が考えられることになるわけです。
そうしたところ、この話について「もうちょい詳しく!」というリクエストをいただきましたんで、ちょっと補足的な話などを。
そもそもここで話したのがどんな内容だったかと言いますと、
- 世間では「早起き」が持ち上げられるケースが多いが、人はそれぞれ異なる体内時計を持っている
- それゆえに、体内時計に合わない人が無理やり早起きをしても逆効果になるケースが多い
- 実際、自分の体内時計に合わない暮らし方をしている人はかなり多い
みたいな話です。いくら「早起きが良い」と言われようが、生まれつきの体内時計にあってなきゃ意味がないんだ、という。
で、この話のネタ元になったのが2018年の研究(R)で、「ソーシャル時差ボケ」について調べたもの。ソーシャル時差ボケってのは近ごろよく言われる単語で、ざっくり言えば「自分の体内時計に適してない生活をしてるせいで、持ち前のパフォーマンスを発揮できない現象」のことです。
というわけで、この研究では14,894人の学生を集めて、まずは全員の体内時計を3種類にわけてます。
- 朝型
- 昼型
- 夜型
当然、朝型は起きてすぐに能力を発揮できる人で、夜型は夕方ぐらいからようやくエンジンがかかり始める人のことですね。
その上で全員を2年ほど追っかけて、みんなの学校での成績を比べたんですよ。それで何がわかったかと言いますと、
- 各自の体内時計にマッチしたスケジュールで勉強ができていた者は40%しかいなかった
- 50%の大学生はソーシャル時差ボケのせいで授業時間までにパフォーマンスを発揮できていなかった
- 10%の学生はパフォーマンスのピークを過ぎた後で授業を受けていたため、やはり最高のパフォーマンスを発揮できていなかった
- 特に「夜型」は成績の面で不利で、もっとソーシャル時差ボケの発生率が高かった
みたいな結果だったんですよ。つまり、夜型は朝からの勉強にパフォーマンスを発揮できないため、どうしても自分の体内時計とズレが出てしまい、最終的には成績まで下がっちゃうわけっすね。
当然ながらこれは会社でも言えることで、だいたいの企業は9:00ぐらいにスタートするんで、夜型の人がこれに適応するのはなかなか大変でしょうなぁ。とにかく夜型は「俺も早起きするぞ!」とは思わないほうがいいでしょうね。
ってことで、最後に自分の体内時計の種類を知るための診断を貼っておきますんで、自分がどのタイプかよくわからない方はどーぞ。以下のテストは、上記の研究とは違って体内時計を4種類に分けるんですが、まぁ大筋ではそこまで違いはないんじゃないかと。