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孤独は人の免疫を暴走させるんで、アンチエイジングにも長生きにも良くないという話


Isolatin

孤独が体に悪い!」ってデータが昔からあるんですよ。一説には、友だちが少ない人ほどセルフコントロール能力が低くなり、つい不健康な食事に手を出してしまうんだとか。


ところが、さらに最近の研究(1)によれば、孤独は免疫系にダメージをあたえて寿命を縮めちゃう可能性があるんだそうな。


これはカリフォルニア大の実験で、孤独がヒトの細胞にどんな影響をおよぼすかを調べたもの。141名の高齢者から血液と尿サンプルを5年にわたって採取して、全員の免疫系やストレス反応をチェックしたんですね。



そのうえで参加者の孤独感とデータをくらべたところ、

  • 主観的な孤独感が強い人は、免疫系の遺伝子が12.2%ほど活性化した
  • 孤独感が強い高齢者は、寿命が縮まるリスクが14%高くなる

 って感じだったらしい。免疫系の遺伝子はウイルスの駆除に役立ついっぽうで、活性化しすぎると体内に慢性炎症を起こしてしまう両刃の剣。これが老化を進める原因になるわけですね。


こういった現象が起こる原因としては、

  1. 孤独を感じる
  2. 仲間がいないため、脳が「危険に備えよう!」とパニックを起こす
  3. 交感神経が暴れ始める
  4. 免疫系が活性化
  5. 老化!

って流れを想定しているらしい。あくまで仮説ではありますが、もともとヒトは集団生活に適応して進化してきた生き物ですから、孤独によって脳がパニクるのはありそうな話ですねぇ。


ちなみに、ここで問題なのは「主観的な孤独感」なんで、いくら友だちが多くても内面で寂しさを感じていれば同じことなんでご注意ください。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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