バキバキな体を作るための正しい「プチ断食」の使い方
プチ断食でバキバキな体は作れるのか?
当ブログでは、定期的なプチ断食を推奨しております。その名の通り、一定の期間だけ軽い断食を行う方法で、くわしくは「科学的に痩せる「プチ断食」超入門」などをどーぞ。
が、ここで昔からあるのが、「プチ断食で筋肉は減るんじゃないの?」って問題であります。当然ながら、筋肉を増やすためには多めのカロリーが必須。プチ断食を行うと自然に摂取カロリーが減るわけですから、同時に筋肉も減っちゃうんじゃないかと思うのは自然でしょう。
この問題については、2015年に「 プチ断食をしたら筋肉は減っちゃうってホント?」ってエントリを書きまして、「おそらく筋肉は減らないはず」って結論をだしております。が、ここで引用した文献は状況証拠でしかなく、ハッキリとプチ断食と筋肉の変化を調べたものではなかったんですね。
そんな状況下、ようやくプチ断食と筋肉量の関係をチェックした実験データ(1)が出まして、個人的に盛り上がっております。
筋トレと20時間のプチ断食をミックス
これは24名の男女を対象にした実験で、みんな筋トレの経験はほとんどなし。彼らを以下の2グループにわけて、3ヶ月のプチ断食と筋トレを実践してもらったんだそうな。
- プチ断食+筋トレ
- 筋トレのみ(食事は好きなように摂る)
で、筋トレとプチ断食のデザインはこんな感じ。
筋トレのデザイン
- ペースは週3回
- 筋トレの負荷は8〜12回で限界が来るレベル
- メニューはベンチプレスやスクワットなどの定番のみ
- それぞれ4セットずつ、90秒の休憩をはさむ
プチ断食のデザイン
- 20時間、何も食べない時間を作る
- 残りの4時間だけは好きなものを好きに食べてOK
- 食事のタイミングはいつでもOK
- プチ断食は、筋トレをしない日にだけ行う
そんなわけで、筋トレはとてもベーシックですが、プチ断食のほうは、やや初心者には厳しい内容かも。だいたいのプチ断食は、12〜16時間ぐらいの断食が一般的ですからねぇ。
筋トレ+プチ断食は体脂肪がガッツリ減る
では、まずは8週間後に各グループの食事量がどう変わったかを見てみましょう。
全体的には、プチ断食グループのほうが自然と食事量が減っております。具体的には、平均でだいたい1日270kcalぐらい。まぁこれは予想どおりですね。
続いて、体型の変化はこんな感じ。
筋トレだけのグループは、筋肉もガッツリ増えつつ体脂肪も増量。いっぽうでプチ断食グループは、筋肉にはほぼ変化がなく、体脂肪のみガッツリ減ったわけですね。
筋トレ+プチ断食はバキバキの体を作るのに有効かも
このデータの見方はいろいろありましょうが、個人的には次のように解釈しました。
- とにかく筋肉を増やして体を大きくしたいときにはプチ断食はNG
- 筋肉を増やしつつプチ断食をするには、意識してカロリーを増やさないとキツい
- 逆に言えば、バキバキに筋の入った体を作るには、筋トレ+プチ断食の組み合わせが有効
つまり、増量期には大量に食べて筋トレだけを行い、減量期にはプチ断食を組み合わせると、筋肉への悪影響を最小限に抑えながらバキバキの体が作れるのではないかと思われます。
もっとも、この実験では三大栄養素のバランスを調整してないんで、プチ断食グループでも、意識してタンパク質の割合を増やせば筋肉が増えていく可能性もアリ。また、この実験は筋トレ初心者が対象なので、トレーニング歴が長い人だとまた結果が変わってきそうではあります。このあたりは、今後の研究に期待ってことで。
まぁ、個人的には今より体を大きくしようとは思ってないので、今後も適当にプチ断食を続けつつ筋トレをやっていくつもり。ボディメイキングが目的の方は、参考になさってみてください。