痩せやすい野菜またはフルーツってどれなの?
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痩せやすい野菜&果物ってどれ?
「野菜と果物を増やせば痩せる!」ってデータは山ほどありまして、パレオダイエットでも「カロリーの質が高い炭水化物を大量に食べようね!」ってのが大事なポイントになっております。が、ひとくちに野菜といっても、その種類はさまざま。食物繊維や糖質、ポリフェノールの量などはバラバラなわけですから、「野菜や果物の種類によって痩せやすさも変わるんじゃない?」って疑問もわくわけですよ。
ってことで参考になるのが、ハーバード公衆衛生大学院のデータ(1)。「痩せやすい野菜&果物ってどれ?」って疑問を調べてくれていておもしろいんですよ。
痩せやすい野菜&果物はこれだ!
これは過去の観察研究をまとめたメタ分析になっていて、24年におよぶ133,468人の健康データを精査した前向きコホート研究になっております。4年おきに細かく食事と体重の変化をチェックしたデータを使っていて、なかなか信頼感が高いのもよろしいんじゃないでしょうか。調査の対象になった野菜と果物は70種類。それぞれの摂取量が変わるごとに、どんな体重の変化が出るかを追いかけたわけですね。
そのうえで、運動やタバコといった要素を取り除いて計算したところ、こんな結果になりました。
このグラフは、「それぞれの野菜や果物を1食ぶん増やすごとに、4年でどれだけ体重が変わるか」を示したもの。ここでいう「1食分」ってのはアメリカの数え方でして、
- 生の葉物野菜 =1カップ(240ml)
- 加熱した葉物野菜 =1/2カップ(360ml)
- 葉物以外の野菜 =1/2カップ(360ml)
- 果物= りんご、オレンジ、バナナは中サイズ1個
ぐらいに考えます。グラフと照らし合わせると、1日に1カップぶんの野菜を増やすと4年でだいたい300グラムの減量につながるわけっすね。野菜より果物のほうが体重が減ってるのがおもしろいっすね。
というとショボい気もしますけど、運動や意図的なカロリー制限をしない場合の数値なので悪い話ではないかと。ベリー類なんてマイナス500g近く行ってますしね。
食物繊維が多くてグリセミックロードが低いものが最高
ちなみに、この研究では食物繊維やグリセミックロード(血糖値の上がりやすさ)との関係も調べてまして、これがまたおもしろい。具体的には、- 果物の場合、食物繊維の量とグリセミックロードは、体重の変化とは関係がなかった
- 野菜の場合、食物繊維の量と体重の変化には多少の関係があった。グリセミックロードが低い野菜ほど体重も減りやすい傾向もみられたが、その差はほんのわずかなものだった
- ただし、食物繊維が多くてグリセミックロードが低い野菜の場合は、もっとも体重の減少との相関がみられた。特に肥満な人ほど変化は大きい
って感じです。たんに食物繊維が多いだけじゃなく、グリセミックロードが低い野菜のほうがいいんだ、と。このへんは「カロリーの質が高い炭水化物を食べよう!」って考え方につながっていくところですね。
まとめ
ってことで話をまとめると、- 太った人ほど野菜と果物のダイエット効果が高い
- 果物のなかでもベリー類は最強。野菜よりも効果が高い
- コーンのように食物繊維が少なくてグリセミックロードが高い食品は体重増加につながる
- 野菜のなかでは、ブロッコリー、キャベツ、カブ、コマツナ、大根などのアブラナ科が最強
って感じでしょうか。もちろん観察研究なので限界はあるんですけど、「何を優先的に食べるか?」のヒントにはなるんじゃないかと。どうぞよしなに。