1日に3g/kgのプロテインを飲んでも悪影響なし!しかも太らない!みたいな話
高タンパク食は体に悪影響?
「タンパク質はもっと摂ったほうがいいよ!」 ってのが近年の科学界の流れ。体重1キロあたり1.5〜2.2 gは摂るべきなんじゃない?って考え方も出てきております。
が、ここで気になるのが「そんなに摂って悪影響ないの?」ってとこでしょう。過去の精度が高い研究では「高タンパク食でも腎臓に影響はなし!」って結論が出てるものの、多くのデータは体重1キロあたり2g以下のタンパク質しかチェックしてないんですよね。
ガチの筋トレ好きのなかには、体重1キロあたり3gのプロテインを摂る人もいまからねぇ。そのへんはどうなんだってのは気になるとこじゃないかと。
ってことで非常におもしろいのが、ノバ・サウスイースタン大学の実験(1)であります。
超高タンパク食を1年続けたらどうなるか
これは14人の筋トレ好きを対象にした研究で、なんと実験期間は1年。これぐらい長期で高タンパクの影響を調べた実験はないので、かなり貴重なデータかと思います。
実験の内容はと言いますと、
- いままでの食事(1日2500kcal)に、16%分のカロリーのタンパク質を上乗せする(1日2900kcal)
- 実験前の参加者の平均タンパク質量は1日に体重1kgあたり2.5gだったが、これを1日に体重1kgあたり3.3gまで増やす
って感じ。体重1kgあたり3.3gってのはボディビルダーを上回るタンパク量であります。
そのうえで、これまでどおりの筋トレを続けてもらい、すべての食事はMyFitnessPalで記録。従来のライフスタイルは何も変えずに、ただタンパク質を16%だけ増やしたわけですね。
超高タンパク食でも悪影響はゼロ。しかも太ってない
で、1年後に高タンパク食と従来食の違いをくらべたところ、
- 腎臓の機能にはまったく差がなかった
- 肝臓の健康にも影響はなかった
- コレステロールや中性脂肪にも違いがなかった
- 体重にもほぼ違いが出なかった
だったそうな。とりあえず1日の3.3g/kgの超高タンパク食を1年続けても、健康マーカーには影響がなかったみたい。すごいですねぇ。
あと個人的におもしろかったのが、1日のカロリーを約400kcalも増やしたのに体脂肪が増えてないとこですね。サンプル数が少ないのでハッキリは言えないものの、やっぱタンパク質って太りにくいんですかねぇ。
ってことで、どうもかなりの高タンパク食でも、とくに人体への悪影響はみられないっぽい。まぁ普通の人は1日に3gもタンパク質を摂れないでしょうから、たいていの場合は「タンパク質を摂りすぎじゃないか…」みたいな心配はいらなそうっすね。