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世に出回る「グルテンフリー」系の商品って、本当にグルテンフリーなの?という研究

 

グルテンフリーって意味あるの?みたいな問題については当ブログでもいろいろ書いていて、

 

 

といった話を書いてまいりました。いまだに混迷は続けてるんですけど、

 

  • おそらく普通の人がグルテンフリーをする意味はない(というか食物繊維の摂取量が減る可能性もあるため、健康に悪影響が出る可能性もある)

 

  • もちろんセリアック病の人なら意味があるし、グルテン過敏な人、リーキーガットの人にも意味がある……のかも

 

ぐらいの感じじゃないでしょうか。パンやパスタを食べて体調不良が起きないのであれば、グルテンフリーにこだわる必要はないだろうなーと思っております。

 

 

で、新しいデータ(R)では、「グルテンフリーをうたってる外食やら商品ってどうなの?」ってところを調べてくれております。最近は日本でもグルテンフリー系の商品が増えてますんで、ちょっと参考になるかもですね。

 

 

これはコロンビア大学の研究で、どんな内容だったのかといいますと、

 

  • nimaっていうグルテンセンサーによるテストデータを調査
  • アメリカの食品検査データを調べまくる

 

って感じになってます。nimaはアメリカで開発されたポータブルのグルテンセンサーで、本当にその食品が20ppm以下なのかどうかを調べる機能を持ってるんですよ。こいつを使えば、「世間のグルテンフリービジネスって本当にグルテンをフリーにしてくれてるの?」といったポイントをチェックできるわけですな。

 

 

その結果、5,624件のテストデータが集まりまして、すべてを分析したところ、

 

  • 全体的には、グルテンフリーを標榜する食品とレストランの32%から基準値以上のグルテンが検出された

 

だったそうな。さらに細かな内訳をいいますと、

 

  • ピザの53%
  • パスタの51%
  • ファストフードの33%
  • カジュアルレストランの29%
  • サラダの30%
  • 魚系の30%

 

から基準より多いグルテンが見つかったんだそうで、こりゃ結構なもんですな。「なんでサラダや魚介系にグルテンが?」と思われるカモですが、これは商品の加工プロセスで工場内のグルテンが混入したりするからです。いわゆるコンタミっすね。

 

 

もちろん、これはアメリカの調査ではありますが、日本ってグルテンについては基準すら存在しなかったりしますんでねぇ。普通に考えればアメリカよりも「偽グルテンフリー」が出回る可能性はたかそうな気もしております。

 

 

ってことで、セリアック病の方やグルテン不耐性の方などは、「グルテンフリー」ってラベルにはちょっと気をつけといた方がいいかも。もし食べた後で腹痛や下痢が起きた場合は、それ以上は口にしないことをオススメします。お気をつけくださいー。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。