「どうしても健康的な食事が難しくて……」と思うならまずは運動から変えればいいじゃない!というテキサス大学実験
「健康な食事をしようぜ!」と言われても、なかなか取りかかれないのが人間というもの。食事は習慣による面が大きいんで、頭でわかってても急にシフトさせるのは難しいんですよね。
が、テキサス大学の実験(R)は「健康的な食事が難しいならまず運動しなさい!」って結論になってておもしろいです。
これは2680人の学生を対象(18〜35歳)にした実験で、これまでに週30分を超える運動をしたことがない人だけを選んだとのこと。研究者が彼らに何を頼んだのかと言うと、
- 単位をあげるから、1日30分ずつ運動してみて!
だったそうです。運動の内容はウォーキングでもランニングでも有酸素運動であればなんでもよくて、最大心拍数の65〜85%の強度を目指すように指示。運動の内容はすべて記録され、本人の希望により1日60分まで運動時間を延ばしてもOKってルールにしたらしい。
同時に全員がどんな食事をしたかも記録しまして、102種類の食品リストから「今日は何を食べたか?」ってのを選んでもらったそうな。実験期間は15週間で、最終的にどんな変化があったかと言いますと、
- 運動量が多い参加者ほど、野菜、フルーツ、魚、ナッツの摂取量が増えた!
- 逆にお菓子、ファストフード、甘いソフトドリンクの摂取量が減った!
だったんですよ。この傾向は運動量と負荷の変化にキレイに相関してて、
- エクササイズの時間が長くなればなるほど、不健康な食事の量が減る
- 心拍数が高ければ高くなるほど、健康的な食事の量が増える
って傾向があったみたい。おもしろいもんですな。
この研究では、なんで運動をすると健康的な食事がしたくなるのかまでは調べてないんですけど、研究者いわく、
先行研究によれば、ひとつのポジティブな変化が心理的な変化をうながすことがわかっている。「せっかく運動したんだから、次は食事だな」というわけだ。
ただし、この効果は心理的なものだけが原因ではないと思われる。多くの研究が、エクササイズにより脳の構造が変わることを示しているからだ。エクササイズは脳の神経処理プロセスを変え、この変化は身体に様々な作用をおよぼす。ここには、あなたが何を食べたくなるかもふくまれる。
そのため、エクササイズで食事が変わったからといって、食事を変えれば運動をしたくなるわけではないだろう。
とのこと。エクササイズでマインドセットが変わるのはもちろん、脳に物理的な変化が起きるおかげで食事の習慣にも影響が起きるんだ、と。
運動を続ければ、自分自身に良いメッセージを送ることになる。これは、あなたが自分に送れる最高のギフトだ。そうすれば、他の好ましい変化も自動的に起きる。
ってことで、「どうにも食事を変えられないなぁ」といった悩みをお持ちの方は、まず運動から取り入れてみるといいかもしれません。確かに、人によっては食事を変えるよりは運動した方がマシって人も多いでしょうからねぇ。