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人生の満足度を上げたきゃ鏡を見るな!という研究のお話



自信をつけたきゃ鏡を見るな!って研究(R)がおもしろかったんでメモ。

まずざっくりと研究内容をまとめておくと、

  1. 84人の若い女性を集めて、その半数に、「外見をチェックする回数を減らすようにしてください!」と指示する
  2. みんなを2週間ほど追跡調査して、メンタルにどんな変化が起きたかをチェックする

みたいになってます。この研究でいう「外見のチェック」ってのは、

  • 他の人に「今日の見た目はどうだと思う?」と尋ねる行為
  • 見た目の嫌いなところを気にして、ファッションなどで隠す行為
  • 自分の見た目を他人と比べる行為
  • ひんぱんにメイクを直す行為
  • 鏡の中の自分をじっくり見て、肌の調子や髪型をチェックする行為
  • 鏡の中の自分をじっくり見て、体型をチェックする行為

などを意味してます。近年では「自分の体が嫌いな人は人生の満足度が下がる!」なんて話もありますが、以上の行為が「ボディイメージを損なうのではないか?」と研究チームは考えたわけっすね。


で、結果はこんな感じになりました。

今回の研究では、外見チェックを減らすことによりどんな変化が起きるのかを調べた。

その結果、外見チェックをし続けたグループと比べて、外見チェックを制限したグループは、外見に関する関心、身体不満、抑うつ、社会不安、外見に関する否定的な思考が減少した。

ってことで、意識して外見チェックの量を減らすことで、全体的に自尊心が向上し、ネガティブな感情も減ったそうな。


まぁまだ初歩研究の段階なんで、そこまでハッキリしたことが言えるわけじゃないんですが、いつも自分の外見を気にしてたら「そりゃあメンタルに悪いでしょうなぁ」って気はするわけです。窓ガラスに映る自分をいちいちチェックするナルシスティックな人とか、やっぱ健全な感じはしないですからねぇ。

今回のデータは、人々が外見のチェック行動を減らすことにより、肯定的な結果を得られる可能性を示唆している。

この研究は女性のみを対象としているが、このような行動は、外見上の懸念がある男性においても重要である可能性は高い。男性にも同じメリットが得られるかどうかは、今後の研究課題になるだろう。


ってことなんで、とりあえず外見にこだわりがちな方は、男性も女性も「見た目のチェック回数を減らすぞ!」と意識してみると良いかもしれません。


ちなみに、この研究では、研究チームが被験者へ定期的に「外見を気にしないで!」と書かれたテキストメッセージを送るって手法を採用したとのこと。この手法を現実に応用するならば、

  • リマインダーに「外見チェックを減らす!」と登録して、数時間おきに通知するように設定しておく

みたいなやり方になるんでしょうな。外見不安のせいで人生の満足度が低下しているという自覚がある方は、お試しください。

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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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