コミュニケーションの専門家「自分のストレス反応を知っておくと、難しい会話がうまく進むぜ!」
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「チェンジ・エニシング」のケリー・パターソン先生が書いた「会話術」の本(R)を読んでたら、
- 自分のストレス反応を知っておくと、難しい会話がうまく進むぜ!
みたいな話が出ていておもしろいです。ビジネスで交渉がもめたり、友人と口げんかになったりと、コミュニケーションが難しくなったときに、そのストレスに対してみんな独自の反応を示すよねーみたいな話ですね。
でもって、ここでどんなストレス反応を示すかによって、その後のコミュニケーションがうまく進むかどうかが左右されるので、まずは自分に特有のパターンを知っておくとよさげ。
「俺は友人と喧嘩になると、つい相手を押さえつけようとするな……」とか「上司から怒られると、黙り込んじゃう傾向があるな……」みたいに、自分のストレス反応をしっかり理解しておき、ヤバい行動を取らないように注意しておくわけですな。
まぁ、ストレス反応ってのは生活習慣病みたいなものなので、パターンを知ったからとてすぐに自分の行動を変えられるわけではないですが、「いま私はよくない反応をしている!」と気づくだけでも対応が変わっていくはずであります。ってことで、その内容を具体的に見てみましょうー。
ストレス反応の2大パターン「沈黙」と「暴力」
パターソン先生らは、難しいコミュニケーションに対する反応を大きく2つにわけてます。
- 沈黙:自分が持つ情報を意図的に隠し、潜在的な問題を回避しようとする。言葉による駆け引きから、相手を完全に避けてしまうことまで、いろいろな手法がある。隠蔽、回避、退却という3つのサブグループにわけられる。
- 暴力:他人を強引に説得したり、コントロールしたり、自分の見解に従わせようとする。そのために、罵倒、独り言、脅迫などいろいろな手法が使われる。支配、断定、攻撃という3つのサブグループにわけられる。
ストレスに対する反応はいろいろあるものの、せんじつめればこの2つになるんだってことですね。では、さらに、この2つを構成する6つのサブグループを見てみましょう。
多くの人が持つ、6つのストレス反応
パターソン先生は、人間のストレス反応を6つのサブグループにわけております。
- 隠蔽:自分の本当の意見を控えたり、押し隠したりする反応。皮肉を言ったり、オブラートに包んだり、とにかく黙ったりするなどが代表的。
- 回避:デリケートな話題から遠ざかろうとする反応。相手と話はするものの、本当の問題にはいっさい触れない。
- 退却:会話から完全に手を引いてしまう反応。会話から抜けたり、部屋から出てしまったりといった反応が代表的。
- 支配:自分の考え方を他人に強制する反応。相手の話をさえぎったり、事実を誇張したり、絶対的なことを言ったり、無理やり話題を変えたり、指示的な質問で会話をコントロールしたりといった反応が代表的。
- 断定:他人や考え方にレッテルを貼ったり、とにかく相手が間違いだというスタンスから攻撃するような反応が代表的。
- 攻撃: 議論に勝つことよりも、相手を苦しめるほうに興味が移行してしまう反応。相手を軽蔑したり脅したりする。
というわけで、以上をふまえたうえで、自分がどんなストレス反応になりやすいかを判断したいときは、次の質問について考えてみてくださいませ。
- 隠蔽:
自分の考えを正確に伝えるのではなく、ジョークや皮肉、悪口で相手に不満を伝えることがないだろうか?
何か大変なことがあったとき、そのストレスを和らげるために、感情を押し隠して平気を装うことはないだろうか? - 回避:
他人から微妙な問題や気まずい問題を持ち出されたときに、話題を変えようとすることがないだろうか?
気まずい話題やストレスになるような話題を持ち出されたときに、自分の率直な意見を述べるよりも、我慢してしまうことがないだろうか? - 退却 :
問題を抱えている人と接触するような状況を避けることがないだろうか?
単にその相手と関わりたくないがために、電話やメールの返信を先延ばしにしていることがないだろうか? - 支配:
自分の主張を通すために、こちらの言い分を誇張することがないだろうか?
会話の主導権を奪われそうになったら、人をコントロールしたり、話題を変えたりしていないだろうか? - 断定:
他人が自分にとって愚かだと思えるような指摘をしたとき、まったく我慢せずにそれを相手に伝えることがないだろうか?
誰かの発言に唖然としたとき、「勘弁してくれ!」「そんなのおかしい!」といったように、攻撃的な発言をすることがないだろうか? - 攻撃:
問題がヒートアップしたとき、相手に反論するのではなく、相手を個人的に傷つけるような発言をすることはないだろうか?
激しい議論になった場合、相手に対して厳しいと言われたことはないだろうか?