職場で成功したいなら謙虚さと能力のバランスを取れ!というデータ
「職場で成功したいなら謙虚さと能力のバランスを取れ!」みたいなデータ(R)が面白かったので、内容をメモっておきましょう。簡単に言えば、会社で成果を上げている人たちは、上司や同僚にどんなイメージを与えているのか?を調べた内容になっております。
これはJCUなどの研究で、多様な業種から475人の男女を集め、アンケートとインタビューを実施。みんなが周囲にどんな印象を与えているかを調べ、そのうえで職場での人間関係の質をチェックしております。
ここで調べたポイントは主に2つでして、
- 謙虚さ:自分の限界を認識し、他者からのフィードバックを受け入れ、他者を尊重し、協力的な態度を持っている、というイメージ。
- 有能さ:専門知識や技術的なスキルを持ち、問題解決や意思決定の際に、優れた判断力を発揮できている、というイメージ。
ってイメージを周囲に与えられているかどうかを調べてます。この2つを備えた人ほど会社での人間関係が良く、ひいては高い成果を出しているんじゃないかと研究チームは考えたわけですね。
でもって、調査の結果、「謙虚さ」と「有能さ」の組み合わせにより、以下のようなタイプが見られたそうな。
タイプ1. 愛すべきスター
「愛すべきスター」は高い能力と謙虚さを兼ね備えており、仕事において高いスキルを持つ一方で、自分の能力については謙虚なタイプ。チームと手柄を分かち合い、フィードバックを受け入れ、個人的にもプロフェッショナルとして成長しようとする人であります。
親しみやすくて協力的なので、優れたチームプレーヤーでありリーダーとみなされ、同僚からの信頼と尊敬も最強。仕事上でも最も好感が持てる性格であり、実際に職場でのパフォーマンスも高かったんだそうな。そりゃそうですよね。
研究チームいわく「職場のコミュニケーションを円滑にするためには、謙虚さを重視すべきだ。自分の限界を謙虚に認めることで、能力の高さによって同僚を脅かさずに済む」とのこと。
タイプ2. 愛すべき愚か者
「愛すべき愚か者」は、謙虚さのレベルは高いものの、仕事に必要なスキルや知識が不足しているタイプ。研究チームによると、「愛すべき愚か者」は、職場でのコミュニケーションにおいては、4つのタイプの中で2番目に好感を持たれやすいものの、「愛すべきスター」よりは生産性が高くないとのこと。
とはいえ、たとえ有能なイメージがなくても、たいてい人は謙虚な人と一緒に働くことを好むので、専門知識という点では貢献しないかもしれないものの、前向きな姿勢、他人をサポートする意欲、人をまとめるユニークな能力がチームに付加価値を与えるそうな。全体的には、有能さよりも謙虚さのほうが大事だってことですね。
研究チームいわく「謙虚な性格の持ち主は、対人関係における能力不足を補うことができる。謙虚な人は、チームメンバーに安心感を与え、みなのアイデアや思考を活性化させる」ってことで、仕事のスキルがない場合は、とりあえず謙虚さだけは発揮しておいたほうが良いみたいですね。
タイプ3. デキる嫌な奴
「デキる嫌な奴」は、能力は高いが謙虚さに欠けるタイプ。傲慢なせいで一緒に仕事をするのが難しく、他人のアイデアや貢献を軽視する傾向があったりします。
「デキる嫌な奴」が「愛すべきスター」や「愛すべき愚か者」ほど好かれないのは当たり前ですが、仕事の面では「愛すべき愚か者」よりも好かれ、仕事においてより高い協調性と協力を引き出すことも少なくない。そのため、仕事のパフォーマンスの面では、愛すべきスターと同じレベルに達することもある(ただし、これが長期的に続くものなのかは謎)。
研究チームいわく、
謙虚でない人と仕事をするのは楽しくない。しかし、傲慢な同僚に能力があれば、チームのパフォーマンスは向上する。したがって、特に業績や目標達成が高く評価される職場では、謙虚さの欠如を能力が補ってくれることがある。
とのこと。ひたすら数字だけを追うような会社であれば、デキる嫌な奴でも十分なパフォーマンスを発揮することがあるんだよーってことですね。確かに、専門的なシチュエーションでは、たとえ態度が悪い人でも有能な人物はうまく機能するんでしょうな。
タイプ4. デキない嫌な奴
「デキない嫌な奴」は、能力と謙虚さの両方がどちらも低いタイプ。自分の役割をまっとうできず、その欠点も認めたがらず、改善もしようとしないんですな。
当然、職場で重大な問題を引き起こすことが多く、同僚のフラストレーションの原因となり、最終的にチームのパフォーマンスと士気を低下させがち。同僚から協力を得る可能性が最も低いので、当然パフォーマンスも下がりがちであります。
ってことで、職場で見かける4タイプでした。とりあえず、謙虚さと有能さのモデルは両方の資質の重要性を示してますんで、まずは「いまの自分はどちらが優勢なのか?(またはどちらも優勢ではないのか?)」と考えて、自分に欠けた要素を強調していく方向で考えてみると良いのではないでしょうか。どうぞよしなに。