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サイコパスに学ぶ正しいマインドフルネスへの道

Th 5  

「サイコパス 秘められた能力」で有名なケビン・ダットン博士の新刊を読んでるんですが、「サイコパスはマインドフルネスの達人だ!」みたいな話があっておもしろいです。

 

 

サイコパスの脳は仏教僧の脳に近い

ダットン博士によれば、サイコパスの脳は仏教僧の脳に近いことがわかったというんですね。

 

サイコパスの脳と仏教徒の脳には、多くの類似点がある。どちらも合理的な思考力が高く、「今ここ」に生きる考え方が強く、プレッシャーが大きい状況にも強いのだ。

 

サイコパスの脳は、普通の脳にくらべて前頭葉前半部が活性化している。また、サイコパスの脳には大脳の機能の偏りがないため、不安感の減少、ポジティブな感情や集中力の増加、報酬志向といった傾向が強くなる。これらは、精神性が高まったときにも見られる要素だ。リチャード・デイビスの調査によれば、深い瞑想にはいった仏教僧にも同じような特徴が見られる。

 

要するに、サイコパスは未来や過去に不安を持たないので「今ここ」に生きる傾向が強く、それは仏教徒の「マインドフルネス」に近い状態なんだ、と。おもしろいですねぇ。

 



 

サイコパスのメリットを日常に活かす

「仏教徒とサイコパスを一緒にするな!」といった反応もありそうですが、そもそもダットン博士は必ずしもサイコパスを悪いものとは考えてないんですね。実際、CEOや弁護士といった職業にサイコパスが多いのは有名な話で、近ごろは「良いサイコパス」に関する研究も盛んらしい。

 

ニューヨーク大学の研究者たちは、俗にいう「適応したサイコパス」について研究を進めている。彼らによれば、社会的に上手くいくサイコパスは「英雄的な職業」についているケースが多い。たとえば、法の執行機関、最前線の軍隊、レスキュー隊などだ。

 

サイコパスは不安や恐怖心が少ないので、正しい環境では凄い力を発揮するんですねぇ。

 

 

とはいえ、わたしのように不安傾向が強い人間には無関係な話なんで、サイコパスの良いとこだけを真似する必要があるわけです。ダットン博士がおすすめするポイントは、

 

 

1)ポジティブな感情に集中し、ただ行動に移す

ダットン博士によれば、経頭蓋磁気刺激で扁桃体に刺激をあたえると、一時的に恐怖や不安が薄れて「サイコパスの疑似体験」ができるんだそうな。博士が自ら実験したところ、「実に素晴らしい体験だった。本当に最高の気分なのだ」とのことで、かなりポジティブな気分になるらしい。なんかサイコパスがうらやましいっすね。

 

 

博士いわく、

 

この研究を始めてから、わたしはポジティブな感情にもっと注意を向けるようになった。これは、サイコパスが実際に行っていることだ。

 

「上司に賃上げ交渉をしたいけど怖くてできない」という人がいたとしよう。その恐怖の原因はなんだろうか? 交渉が怖いのは、上司に「ノー」と言われるのが嫌だからだ。つい拒否された瞬間の恥ずかしさを想像してしまうからだ。

 

その代わりに、ただやるべきことに集中しよう。ポジティブな結果に集中して、ただ行動に移すだけでいいのだ。

 

とのこと。確かにマインドフルネスの世界でも、よく「不安や恐怖を受け止めて、ただ目の前の行動をこなす!」と言われますからねぇ。まあ、わかってても難しいんですが、心がけたいポイントであります。

 

 

2)瞑想で「現在」に生きることを学ぶ

サイコパスや仏教僧が不安と恐怖を感じにくいのは、どちらもつねに「現在」に生きているから。もちろん、サイコパスはもともと脳の働きが違うわけですが、瞑想のトレーニングを続ければ近い状態まで持っていくことは可能かと思われます。

 

 

具体的なトレーニング法については、「瞑想をスタートするために必要なすべての知識をまとめてみたぞ」 などをご参照ください。

 

 

3)行動と感情を切り離す

日常の問題の多くには、「感情」がからんでいるケースがよくあります。たとえば、「ぐずぐずして作業に取りかかれない!」なんてときは、奥底にネガティブな感情があるケースが多いので認知行動療法のテクニックで改善できたりとか。感情を切り離して「ただ行動」することで、事態が前に進むことは意外と多いんですね。

 

 

博士いわく、

 

サイコパスは感情に左右されない。彼らは物事を一歩引いた目でながめ、状況から感情を切り離してしまうのだ。難しい仕事でストレスを感じたときは、自分にこう問いかけてみよう。

 

  • いまの気持ちが消えた場合、自分はどう行動するだろう?
  • 他人がどう思うかを気にしなくなったら、自分はどう行動するだろう?
  • この仕事が大したものじゃなかったら、自分はどう行動するだろう?

 

やる気がなくなったときは、いったんその作業を止めて自分に問いかけて欲しい。

 

  • そもそも、「何かをするにはやる気が必要だ」と思うようになったのはいつからだろう?

 

そして、ただ目の前の作業にとりかかるのだ。 

 

とのこと。新世代の心理療法といわれるACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)にも、ストレスに勝つには行動と感情を切り離そう!ってテクニックがありまして、かなり似たところがありますね。サイコパスが自然に同じことをやってるとは知らなんだ。

 

 

そんなわけで、サイコパスの良い面に学ぼう!というお話でした。個人的にも感情のセルフモニタリングは訓練していきたいところです。

 

 

credit: Andrei C Ion via FindCC


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41才のプロパレオダイエッター/編集者/ライター/NASM®公認パーソナルトレーナー。国内外の学術論文を読み漁るのが好きな人。パレオダイエットの本を書きました。