筋肉を落とさずに脂肪を減らすためのガイドライン
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「筋肉を落とさずに脂肪だけ減らしたいんですが…」といった相談をよく受けるんですが、これはかなり難易度の高い話であります。なんせ脂肪の分解と筋肉の増加は体内では真逆のプロセスなので、まず両立しないんですね(1)。
そのため、基本的には脂肪だけを減らすのは不可能でして、われわれにできるのは筋肉の分解を抑えこむことだけ。そのための簡単なガイドラインをまとめてみましょう。
1 なにはなくともカロリーを減らしすぎない
言わずもがな、体脂肪を減らすためにはカロリー制限が必須。パレオダイエットだろうが糖質制限だろうが、摂取カロリーを減らさないことには何も始まらないわけであります。ただし、ここでカロリーを減らし過ぎちゃうと、脂肪だけでなく筋肉も分解されちゃうわけですね。そんなわけで、まずはタンパク質が分解されすぎない範囲までカロリーを減らすのが吉。具体的には、「最速で腹筋を6つに割るためのカロリー計算法」で紹介した方法で、自分の体が耐えられる最低限のカロリーを割り出してみるといいかと思います。
2 とにかくタンパク質を増やす!
2番めに大事なのがタンパク質。その理由としては、- 炭水化物や脂肪よりも満腹感が高い
- 筋肉を維持する効果が高い
の2点。「朝にプロテインをとれば食欲はコントロールできる!」でも紹介したとおり、タンパク質には満腹感を高める作用がありまして、2005年にワシントン大学が行った実験(2)では、タンパク質の摂取量を倍にした参加者は、1日の総摂取カロリーが平均で441calも減ったんだとか。
また、タンパク質には筋肉量をキープする効果もあるので、適量をとっておかないと、脂肪と一緒に筋肉も減っていくことに。タンパク質の適量については、「最速で腹筋を6つに割るためのカロリー計算法」で紹介してますので、あわせてご参照ください。
3 週に2の筋トレをやる!
3番めに大事なのが筋トレ。1997年に行われた実験(2)では、参加者たちに8週間の筋トレか有酸素運動をしてもらったところ、どちらも同じ量の体脂肪が減ったものの、有酸素運動グループは筋トレグループの2倍も筋肉が減っていたんだとか。また、1999年の実験(3)では20名の男女に12週間の筋トレか有酸素運動をしてもらったところ、やはり筋トレグループのほうが筋肉の減り方がすくなく、体脂肪も2kgほど多く減ってたそうな。とにかく、筋肉を維持するにも脂肪を減らすにも、筋トレは必須みたいですね。
「週に2回だけいいの?」って不安を持つ方もいそうですが、「筋トレは週に2回でも十分」ってデータは山ほどありますのでご安心を。
ただし、カロリー制限中はいつもより力が出ないんで、同じレベルのトレーニングを維持するのは難しいはず。そんなときは、負荷よりも回数を減らす方向で考えていただければと思います。たとえば、いま100kgのレッグプレスを10回やっているなら、100kgを5回まで減らす感じ。あくまで負荷は同じレベルを保ちつつ、ちゃんと筋肉を疲れさせていけばOKです。
4 たまにHIITをやる
4番めに大事なのが、強度の有酸素運動。短い時間で負荷を高められるHIITがオススメです。ただし、カロリー制限と筋トレにくわえて、毎日のようにHIITをやっちゃうと間違いなく燃えつきます。カロリー制限を始めたばかりのときは週2の筋トレだけで様子をみて、脂肪が減るスピードが遅くなってきたらHIITを取り入れるぐらいの感覚でよいかと。
もちろん、HIITがキツすぎるなら、ウォーキングやスロージョギングぐらい負荷が低い運動でOK。かつて腹筋を割る実験をしたときも、脂肪の減り方が遅くなったときは1日30〜60分のウォーキングを取り入れておりました。